"会長、腕時計に盗聴器があります!" 第5話
「定期検査を、おたちが緊急入院のように扱っただけだ」
「ご本には、正常な判断だったようにじられるのでしょう」
浩は父をいたわる表を見せ、自分には従業員と株主を守る責任があると続けた。事をらない者には、老いた父を休ませようとする息子の姿に見える。浩側の取締役たちも静かにうなずいた。
「したがって、田健氏を代表取締役会の職から解き、たな代表取締役を選定することを提案します」
健は反論せず、元の資料を閉じた。
「説は終わりか」
「はい。採決に入りましょう」
「そのに、報漏洩を疑われた本から話を聞くべきだ」
「逃げたを、今から捜すおつもりですか」
「もう来ている」
会議の扉がいた。神弁護士、部鑑定会社の担当者に続き、古い靴箱を抱えた蓮が入ってくる。頬に残った腫れを見て、数の取締役が息をのんだ。
浩はちがり、部者を入れる許はしていないと抗議した。しかし神は、監査役2の同を得て調査対象者と専を参考として招いた面を示した。
蓮は健の横にち、密を売っていないと言した。
「僕がここで話すのは、で聞いたことと、記録で確認できたことだけです」
「また、のを証拠にするのですか」
浩が笑うと、健は着のポケットから透な証拠袋を取りした。
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には、腕計の留め具から見つかった米粒ほどの送信が入っている。
浩のが止まった。
健はさな部品を、息子の正面へ置いた。
「私をろすに、まずおが座っている子の話をしよう」
第7話 米粒ほどの証拠
部鑑定会社が最初に示したのは、腕計と会から見つかった2台の送信の製造番号だった。どちらも都グループの警備部が試験導入した社内装備で、管理台帳では未返却になっている。貸処理には、岸の子署名が残されていた。
「署名は偽造です。私は器を持ちしていません」
会議の方にいた岸が否定すると、神は計の防犯映像を再した。員へ黒い部品を渡す岸の姿が映り、作業指示、注文した副社秘のメール、18万円を支払った副社の経費記録も続けて表示された。
「秘と警備が勝にしたことでしょう。私が細かな経費まで確認しているといますか」
浩は表を崩さなかったが、健は次の資料をかせた。
送信は専用受信へ接続するたび、社内の認証サーバーへ刻と端末報を残す。削除された記録をバックアップから復元したところ、受信所は本社10階の役員専用ネットワークで、そのうち19回は副社の業務端末が使用のと致していた。
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受信の登録責任者も田浩だった。
「管理がずさんだっただけです。それと佐藤蓮の報漏洩は別問題でしょう」
「では、そちらを確認しましょう」
画面に620億円という数字が映った。
健たちが作った3種類の架空資料のうち、浩だけが620億円、岸は630億円、施設管理責任者は640億円と記されたものを閲覧している。融記者へ送られた匿名メールには620億円とかれ、添付ファイルには浩用の透かしが残っていた。部へ最初に送信したのも、副社のパソコンだった。
「誰かが私の端末を使った能性があります」
「あなたは佐藤君の、その言い分を認めませんでしたね」
監査役の言葉に、浩は答えられなかった。
続いて、蓮を犯にした2つの証拠が検証された。入館証は事件夜、警備の端末から複製されており、操作したのは岸のアカウントだった。資料管理へ入った物は子で顔を隠していたが、入の映像に残ったと歩き方は蓮と致しない。
同じ2318分、蓮は児童養護施設で消灯確認を受けていた。野寺と話す姿が、廊の防犯映像に途切れず残っている。
300万円を振り込んだコンサルティング会社は、浩と以から取引していた物が管理していた。送夜の連絡には蓮の座番号と〈朝6までに処理〉という指示があり、送信元は浩の社用端末だった。
「もう分だ!」
浩が机を叩いた。
「たかが靴磨きの1のために、会社を混乱させるつもりか。