"会長、腕時計に盗聴器があります!" 第4話
岸には630億円、施設管理責任者には640億円。
そして、620億円とかれた資料を見られるのは、田浩ただ1だった。
第5話 漏れた数字は620億円
翌朝、神弁護士のもとへ、協力を依頼していた融記者から連絡が入った。
都グループが物流子会社を620億円で企業へ売却するという報が、匿名メールで持ち込まれたという。計画そのものが架空であるため、記事にはしないよう伝えてある。添付ファイルを部の鑑定会社が調べると、浩用に埋め込んだ透かしが残っていた。
送信元はの匿名化サービスを経由していたが、ファイルを最初に社へ持ちした端末までは隠せていない。
都ホールディングス本社10階、副社の業務用パソコンだった。
「これで、息子が報を流したと証できるのか」
健が尋ねると、神は慎に答えた。
「副社だけに見せたファイルが、副社の端末から部へたことは証できます。ただし、岸や秘が勝に操作したと言い逃れる能性はあります」
その逃げを塞ぐ証拠は、健の腕計を調べる過程で見つかった。
ベルトを交換した会員制計には、通常の作業では使わない指示が残されていた。〈留め具内部に支部品を収納〉と記され、注文者は副社秘、18万円の加代は副社から支払われている。
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内カメラには、警備の岸がさな黒い部品を員へ渡す姿まで映っていた。
岸は部品を健康管理用センサーだと説していた。しかし製造番号は、腕計から取りした送信と致している。
「秘と岸が勝にやったと言うでしょうね」
真理子の言葉に、蓮もうなずいた。
「副社本しか使わない端末の記録が必です。僕に300万円を振り込んだも、そこから分かるかもしれません」
神は監査役2の同を取りつけ、副社の業務端末、入退管理サーバー、送信の認証サーバーを部鑑定会社に保全させた。浩側へ通が届くに複製を作り、削除された領域も復元対象にする。
そのの午、真理子が社内予定表を確認すると、浩は複数の社取締役と個別に面会していた。通常の取締役会は1かなのに、面談の議題はどこにも記載されていない。
「副社は、会を辞めさせるつもりではないでしょうか」
蓮がにした直、健のもとへ臨取締役会の招集通が届いた。
催は翌朝10。招集者は代表取締役副社・田浩。1つ目の議案は、佐藤蓮による密報漏洩事件への対応だった。
そして2つ目には、こう記されていた。
〈代表取締役会・田健の解職について〉
第6話 父をろす取締役会
臨取締役会には、取締役9と監査役2が集まった。
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座の健と向かいうように座った浩は、入院の父を会職からろすため、すでに自分を含む5の取締役から賛同を得たと話していた。
「最初に、佐藤蓮による密報漏洩事件をご説します」
浩が画面へしたのは、夜2318分に蓮の入館証で資料管理へ入ったという記録と、蓮名義の座へ振り込まれた300万円だった。
「会は分な元確認もせず、17歳のを自分のくへ置きました。その結果、資料が部へ流したのです」
社取締役の1が、の映像と送元の調査は終わったのかと尋ねた。浩は調査だと認めながら、蓮は事聴取に所となったため、逃した事実はいと言い切った。
「逃げたのではない。おが関わる財団から施設へ圧力をかけ、居所を移させようとした」
健が初めてをくと、浩はだという顔を作った。
「犯罪を疑われる物から、の子どもたちを守ろうとしただけでしょう。財団の判断まで私の責任にされては困ります」
「疑いを作った者には、便利な理屈だな」
浩は答えず、2つ目の議案へんだ。画面には健が73歳であること、な脈で入院したこと、医師から過労を避けるよう指導された記録が並んだ。
「会は、会議を突然止し、正式な審査を経ずを側へ置きました。
今回の入院も、必な権限移譲をっていません」