"父が守った秘密" 第6話
私は、そのについて何もらなかった。
っているとっていた。
毎朝、夫は決まったに起きた。
聞を読みながらコーヒーをんだ。
夜は疲れた顔で帰宅した。
休には庭の入れをした。
それが私のっている本浩だった。
でも。
今になってう。
私は「見ていた」だけで、「見ていなかった」のかもしれない。
夫が病気になった。
私は当然、ショックを受けた。
でも同に。
のどこかでっていた。
「また私が支えなければいけない」
そうっていた。
浩は昔から、私に頼るだった。
だから病気になっても。
私は無識に、彼を「守られる側」だとっていた。
でも。
本当は違った。
夫は病気になってからも。
私に見えないところで、何かを続けていた。
父のから帰った数。
私は夫の会社に連絡した。
退職も付きいのあった元同僚がいると聞いていたからだ。
名は田さん。
夫がくなったにも、葬儀に来てくれただった。
「本さんの奥さんですか」
話越しの声は、し驚いていた。
「はい。突然すみません」
「いえ……」
田さんはしを置いた。
「浩さんのことでしょうか」
その言葉に違を覚えた。
「どうして分かったんですか?」
すると田さんは静かに答えた。
「本さんがくなる、いつか奥さんが聞きに来るかもしれないと言っていたので」
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臓がきくねた。
「夫が……そんなことを?」
「はい」
田さんは言った。
「ただ、そのが来るまでは何も言わないでほしいと言われていました」
まただった。
また。
私のらないところで。
誰かが何かをっていた。
そして。
私だけがらなかった。
私はし苛った。
「どうして、みんな私に隠すんですか」
わずにた。
話の向こうで沈黙があった。
「奥さん」
田さんがゆっくり言った。
「本さんは、隠したかったんじゃないといます」
「……」
「怖かったんだといます」
「怖い?」
「はい」
田さんは続けた。
「奥さんに嫌われることが」
その言葉を聞いた瞬。
胸の奥が痛んだ。
「夫が……?」
「本さんは、自分が奥さんを傷つけたことをずっと気にしていました」
私は黙った。
田さんの話では。
浩はくなるほどから、昔のことを頻繁に話していたらしい。
特に。
私との結婚当のこと。
父との約束。
そして。
自分が逃げようとしたこと。
「本さん、よく言っていました」
田さんは言った。
「俺は美さんに選ばれたんじゃない。許してもらって、隣に置いてもらったんだって」
その言葉を聞いて。
私は初めて気づいた。
夫は。
自分を責め続けていたのかもしれない。
でも。
同にりも湧いた。
「だったら……」
私は言った。
「どうして言わなかったんですか」
「どうして、私がずっとで悩んでいるに」
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「どうして、何も言わなかったんですか」
田さんは答えなかった。
しばらくして。
静かに言った。
「たぶん……本さんは、自分が言う資格がないとっていたんだといます」
資格。
その言葉が引っかかった。
夫は。
自分が悪かったことをっていた。
でも。
だからこそ。
私ので謝る勇気を失っていた。
その夜。
私は久しぶりに夫の写真を見た。
結婚式の写真。
若い私。
若い浩。
とも笑っている。
あの頃の私は。
本当に幸せだった。
私は写真のの夫に話しかけた。
「あなたは……いつからそんなことを考えていたの?」
もちろん返事はない。
翌。
私は父に話をした。
「お父さん」
「何だ」
「浩さんは……病気になってからも、お父さんに連絡していたの?」
し沈黙。
「していた」
「何を話していたの?」
父はしばらく黙った。
そして言った。
「おのことだ」
また。
私のこと。
「何を?」
「真央のこと」
父は言った。
「それから、おがになったのこと」
私は息を止めた。
「になったって……」
父は静かに答えた。
「自分が先にんだのことだ」
その瞬。
初めて。
私は夫のを別の角度から見た。
浩は。
自分がいなくなることをっていた。
そして。
残される私のことを考えていた。
でも。
まだ納得できなかった。
優しくしてほしかった。
言葉で伝えてほしかった。
私だって。
、苦しかった。
そんな。
父が突然言った。
「美」
「何?」
「真央の結婚相のことだが」
私は顔をげた。
「どうしてっているの?」
父は答えた。
「浩くんが配していた」
胸がざわついた。