"7人の妊娠と密封された患者服" 第10話
「つお願いがあります」
『何ですか?』
「今、事件について追加取材が来ても、私は基本に受けません」
川はし黙った。
『分かりました』
「でも、同じように施設ので声をげられなかったが相談来る窓があるなら、それは教えてほしい」
川が息を呑んだ。
『何かするつもりですか?』
「まだ分からない」
由美は答えた。
「でも、私みたいに15待つしかないを減らせるなら、そのは考えたい」
それから由美は、事件の被害者だった女性たちにも連絡を取った。
全員ではない。
もう過に触れたくないには連絡しなかった。
話してもいいと言っていただけに、
《たまに会わない?》
とメッセージを送った。
返事はすぐ来なかった。
翌。
から、
《いいよ》
と届いた。
さらに数。
もうから、
《事件の話じゃなくてもいいなら》
と返ってきた。
由美はし笑った。
《もちろん》
と送った。
3が最初に会ったは、事件についてほとんど話さなかった。
駅の喫茶で、仕事の愚痴を言い、スーパーの値段の話をし、最見たドラマの話をした。
途でが言った。
「こういう話するの、変なじ」
由美が聞く。
「何が?」
「普通の話」
3ともし黙ったあと、笑った。
15。
自分たちは被害者としてしかつながれないとっていた。
だが。
同じものを好きになることも。
くだらない話で笑うことも来る。
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事件以のを緒に持つことが来る。
それを確認するだけでも分だった。
方、松田は県警本部から正式に呼ばれた。
15の異理由について再調査がわれ、《内部文流》を裏付ける事実は確認来なかったという。
事記録は訂正される。
名誉回復の措置も取られる。
説を聞き終えた松田は、担当者につだけ尋ねた。
「それで、当あの捜査を止めた判断は誰がしたんです?」
担当者は答えに詰まった。
「そこは現も検証で……」
松田は頷いた。
「なら、最まで調べてください」
それだけ言った。
以なら。
自分の処分が取り消されるだけで分だとったかもしれない。
今は違った。
自分の名誉が戻れば終わりではない。
なぜ捜査が止まり。
なぜ7の証言より、いすぎた類が優先されたのか。
そこまで検証しなければ、同じことがまた起こる。
駐所へ戻った松田は、15使っていた古い帳をいた。
最のページには、
《患者――永久保管?》
とある。
その横に、以きした。
《確認済み》
松田はし考えたあと、さらに加えた。
《次は、見落とさない》
帳を閉じる。
そして今度は引きしへ戻さなかった。
県警の研修担当者に連絡し、この事件の捜査記録を、記録改変や被害者聴取の失敗例として研修資料に来ないか相談した。
自分の帳を英雄物語にするつもりはなかった。
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むしろ逆だった。
15。
自分は違に気づいた。
それでも救えなかった。
その失敗も含めて残したかった。
数か。
捜査員をにした松田は、黒板へ4つの数字をいた。
《4台》
《4》
《7》
《15》
「この事件で最初にあったのは、特別な科学鑑定じゃない」
若い捜査員たちが顔をげる。
「壁を映していた4台のカメラと、説来ない4だった」
松田は言った。
「きな事件ほど、最初からきな証拠がるとは限らない。誰かが“ただの記載ミスだ”と言った、本当にそうなのかを確認する。それが来なかったら、15かかることもある」
教は静かだった。
松田は続けた。
「被害者が黙っているからといって、何もなかったとは限らない」
そこだけは。
15の自分にも聞かせるように。
ゆっくり言った。
その頃。
由美はしい仕事を始めていた。
域のさなリサイクル施設で、回収品の仕分けと事務補助をする仕事だった。
以も廃品回収の仕事はしていた。
だが今回は。
自分で求を探し。
自分で応募した。
履歴の空期について聞かれたも、すべてを詳しく説はしなかった。
「事があってく定した仕事に就けませんでした。でも、今はく働きたいとっています」
それだけ言った。
採用された。
初勤の。
責任者から名札を渡された。
《佐藤由美》
ただ名だけ。
受刑者番号でもない。
事件の被害者でもない。
「佐藤さん、午はこっちお願いします」