みかん小説
本棚

"花嫁が僕を犯人にした朝" 第5話

自分が切っていないという点で、ほかの判断まで正しかったことにはできない。

澄はそのを読み、首をかしげた。

「お兄ちゃん、自分の悪いところを探すだけ仕事が速いね」

「調査で聞かれるから」

「じゃあ、の悪いところも同じ精度できなよ。嫁は嘘をついた。ホテルは確認にお兄ちゃんをした。誰かがカードを使った。そこをくと、また全部引き受けるよ」

僕は別のし、確認すべき点を並べた。すると、これまで気づかなかった矛盾がつあった。

最終フィッティングの、奈緒は午にホテルへ来た。僕のカードが保管で使われたのは午分。その、僕は別会の披宴で郎のジャケットを直していた。複数のスタッフが見ている。

では、誰がカードを持ちし、戻したのか。

僕の作業台はの奥にあり、般客は勝に入れない。しかし婚礼担当者と美容スタッフ、装会社の社員は入りする。最終フィッティングのには、奈緒、美智子、担当プランナーの宮、耶がくにいた。

耶へ個に連絡することは避け、会社の調査で当を確認してもらった。数崎経由で回答が来た。

耶は午半に退勤。宮はから別の打ちわせ。美智子はすぎにホテルをたと駐記録に残っている。

広告

奈緒は分にフィッティングを終えたが、そのの退記録はない。

客は社員通用を使わないため、ホテルをまでは管理されていなかった。

奈緒自が僕のカードを使った能性がくなった。だが、入った理由は分からない。封筒を縫い込むためなら、自分のドレスが保管されている所へく必がある。

問題は、僕のカードをどう戻したかだった。

澄が僕の着を調べ、内ポケットのさなほつれを見つけた。カードはポケットの布と裏へ落ち込むことがあり、僕は以から何度か、見つからずに机の共用カードを借りたことがあった。

「あの、カードがないとわなかった?」

「夜、帰るにはあった」

「誰かが戻せたってこと?」

ポケットのは広く、着が子に掛かっていれば難しくない。

その夜、堀からい連絡が来た。

《奈緒さんの否は確認されました。事件ではありません。ただ、本は今、誰とも話したくないと言っています》

所は教えられないという。圭介と緒なのか、なのかも分からない。

、ホテルは僕へ懲戒委員会の催通を送った。理由はドレスを切ったことではなく、な商品損傷をりながら司への報告を怠り、顧客と秘密裏に接触したことだった。

僕が切ったと断定できなくなったため、処分の理由が変わったのだ。

広告

「報告しなかった事実は認めます」

崎との打ちわせで、僕は言った。

「でも、それで解雇になるんでしょうか」

「就業規則と過の処分例次第です。あなたの為は軽くありません。ただ、会社が当初の疑いを維持できなくなった途端、別の理由で最もい処分をするなら、相当性は争えます」

委員会の夜、奈緒から秒だけ話があった。

「朝倉さん、ごめんなさい」

「今、どこですか」

全な所です。、ホテルへはけません」

「僕が切ったという説だけでも、面で訂正してください」

「できないんです。あの封筒がなくなりました。私が切ったと言えば、なぜ切ったのか聞かれる。そうしたら、圭介さんのお父さんが、母のまで全部終わらせると言っています」

美智子はさなエステサロンを経営し、その舗資側の会社から借りていた。奈緒の結婚と事業は、族のつに結ばれていた。

「だから、僕が職を失えばいいんですか」

自分でも驚くほど、い声がた。

奈緒は泣いていた。

「そんなつもりじゃなかった」

「でも、そうなると分かっていて訂正しないなら、同じです」

初めて、僕は守ろうとしていた相りを向けた。

、僕は全部話します。あなたの庭を壊したいからではありません。僕のを、あなたが迷うためのに使わせないためです」

奈緒は何も答えなかった。

話が切れる直、背から男性の声が聞こえた。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: