"花嫁が僕を犯人にした朝" 第4話
保管にもっていない、と」
僕は言葉を失った。
通話の声は違いなく奈緒だった。昨夜だけでなく、かのフィッティングで何度も話している。
「音声は残っていないんですか」
「業務端末に録音能はない」
崎は、奈緒の説が変わっている点を指摘した。最初は「僕が部からるところを見た」と言い、今は保管へっていないと言う。ならば、どこで僕を見たのか。会社は婦側へ再確認すると答えた。
聴取の半で、ホテル側は別の資料をした。僕の社員カードは、事故の週にも夜、装保管への入に使われていた。
そのは非番だった。
「これは、僕ではありません」
「カードをに貸したことは?」
「ありません」
「紛失の届けもない」
僕は財布を確認した。カードはいつも内側のポケットに入れていた。だが、週の午、最終フィッティングで奈緒のドレスを直している、着は作業台の子へ掛けていた。
映像は保期の設定ミスで、よりの部がきされていた。入記録だけが残っている。
事聴取は続いた。会社は結論をさず、待を延した。
帰宅途、堀から話があった。
「奈緒さんと連絡が取れなくなりました。婚旅へたと族は言っていますが、本から聞いていた予定と違います」
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「どこへく予定だったんですか」
「旅にはかないと言っていました。式が終わったら、私の事務所へ来る約束でした」
堀は迷った末、奈緒から相談されていた内容の部を話した。
浦が経営する歯科医院では、奈緒が結婚に理事として名義を貸し、融資の連帯保証になる続きがんでいた。奈緒は内容を分説されないまま、婚姻届と緒に複数の類へ署名するよう求められていた。
「ドレスを切ったのは、結婚を嫌がったからではありません。式を延期し、そのに類を確認するためだったといます」
「なぜ、普通に延期すると言えなかったんですか」
「母親がこの結婚へく賛成していました。奈緒さん自も、圭介さんを嫌いではなかった。だから最まで、何を信じるべきか決められなかったんです」
僕は奈緒のを理解できたわけではない。迷ったからといって、を犯にしてよいはずはない。
「縫い込んだ封筒には何が入っているんですか」
「彼女が署名を求められた類の写しと、私への委任状です。もし自分で持っていれば族に見つかるから、式の当に回収するつもりだったそうです」
ドレスは、すでに部業者へ運ばれている。
話を切った直、崎から連絡が入った。
「修復業者が分かりました。
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ただし、今朝受け取ったには、腰の裏が度されていたそうです。には何もなかったと話しています」
誰かが、搬に封筒を抜き取っていた。
そしてホテルでドレスへ触れられた物の記録には、非番のにも保管へ入ったことになっている僕の名が残っていた。
奈緒と圭介は、ハワイへ婚旅にたと両は説していた。だが、ホテルの婚礼担当者が予約したのは式のに発する国内旅で、しかも直に婦本からキャンセルの連絡が入っていた。
堀は警察へ相談した。成女性が族と旅しているというだけでは、すぐ事件として扱うことはできない。それでも、本の携帯がつながらず、予定と説がい違うこと、融資類をめぐって友へ相談していたことを伝え、否確認を依頼した。
僕は失踪騒ぎへ関わらないよう、崎からを押された。今の僕が浦へ連絡すれば、嫁へ執着して式を妨害した物という筋きを補しかねない。
「では、何もしないんですか」
「あなた自の件では、することがあります」
崎は、ホテルへ証拠保全の申し入れをした。社員カードの入退記録、鍵の貸簿、ドレス搬までの作業記録、廊と搬入の映像、僕の業務端末のログ。会社側が懲戒を検討するなら、僕にも根拠を確認する会が必だった。
同に、僕は自分の落ち度をきした。奈緒をで保管へ入れたこと、損傷を見つけてすぐ報告しなかったこと、裁ちばさみに触れたこと、裏の自然な縫い目を確認しなかったこと。