みかん小説
本棚

"消された名前" 第9話

自分の部として扱い始めたから。

佐伯さんから枚の写真が届いた。

古い写真。

20

会社の会議

圭介。

私。

そして。

らない女性。

写真の裏には付。

そして言。

で始めた最

私はその文字を見た。

私と圭介。

そして、もう

その女性の名を見た瞬

私は息を止めた。

なぜなら。

その名を。

私はっていた。

写真の裏にかれていた名

それは。

「藤原美咲」

だった。

私は何度もその文字を見た。

美咲。

その名らないわけではなかった。

圭介が緒になるつもりだと言っていた女性。

同じ名

でも。

ありえないとった。

なぜなら。

彼女はまだ30代だった。

20

彼女はまだ子供だったはずだ。

私はすぐに佐伯さんへ話した。

「この写真の女性は誰ですか?」

佐伯さんはし沈黙した。

「やはり、気づきましたか」

「同じ名です」

「はい」

「でも、別ですよね?」

佐伯さんは答えなかった。

その沈黙が怖かった。

さん」

「何ですか?」

「この話は、社から聞くべきです」

「どうしてですか?」

「私が話すと、ただ過を暴するだけになります」

「でも」

「あなたがるべきなのは、何があったかではなく」

「なぜ、社がそう選んだのかです」

私はそのの夜。

圭介に会った。

今度は私から呼びした。

圭介は疲れた顔をしていた。

「美咲さんって誰?」

その名した瞬

広告

圭介の表が変わった。

「……誰から聞いた」

「答えて」

「由美」

「答えて」

しばらくして。

圭介はさく息を吐いた。

「昔のだ」

「会社を伝っていた

「あなたは?」

「私は?」

圭介は黙った。

私は笑った。

「そう」

「やっぱり」

圭介は言った。

「美咲は、会社を助けてくれた」

「経営の識もあった」

部から見た見をくれた」

私は聞いた。

「それだけ?」

圭介は答えなかった。

その沈黙で。

私は理解した。

これは浮気の話ではない。

もっと

私たちの関係が変わった瞬の話だ。

「圭介」

「何?」

「あなたは、私を会社からした理由」

「本当は何だったの?」

圭介は黙っていた。

そして。

初めて言った。

「由美」

「俺は……」

「君がいると、俺はずっと君に頼ってしまうとった」

私は驚いた。

「だから?」

「だから、れたかった」

私は何も言えなかった。

そんな理由だとはわなかった。

圭介は続けた。

「俺は、自分の力で成功したかった」

「君の夫としてじゃなく」

の社として認められたかった」

私は静かに聞いた。

そして。

ようやく分かった。

圭介は私を嫌いになったわけではない。

むしろ逆だった。

私が必すぎた。

だから。

私をざけた。

でも。

だから許せるわけではなかった。

「圭介」

「何?」

「あなたは、自分のために私を消した」

「……」

「それを20、私に言わなかった」

圭介は俯いた。

「ごめん」

その言葉。

初めて聞いた。

でも。

私はすぐには受け取れなかった。

なぜなら。

広告

謝罪は過を変えない。

私は会社の古い資料を理していた。

そこで。

枚の契約を見つけた。

付。

20

署名欄。

そこには。

圭介の名

そして。

もう

藤原美咲。

私は息を止めた。

美咲は。

会社を助けた部のではなかった。

彼女は。

20

会社の正式な共同経営者候補だった。

そして。

その契約には。

つの条件がかれていた。

由美の同が必

私はを握った。

つまり。

20

私自が。

この状況を選ぶための最の鍵を持っていた。

私はらなかった。

なぜなら。

圭介は私に、その類を見せなかったから。

そして。

私は初めて気づいた。

この20の秘密は。

圭介がで作ったものではない。

私がらないところで。

誰かが。

私のの選択肢を奪っていた。

契約を見つけたから。

私は何度も、そのを読み返した。

由美の同が必

その文だけが、かられなかった。

20

私は会社から消えた。

でも。

それは、圭介がに決めたことではなかった。

私の名が必だった。

私のが必だった。

なのに。

私は何もらない。

その事実が、番苦しかった。

私は佐伯さんに会った。

契約を机のに置く。

「これは何ですか?」

佐伯さんは、黙っていた。

「やはり、ここまで見つけましたか」

「教えてください」

「20、会社はきな転換期でした」

「美咲さんが入った期です」

私は頷いた。

「彼女は何者だったんですか?」

佐伯さんはゆっくり話し始めた。

藤原美咲。

、30歳。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: