"留守番を命じられた妻" 第8話
私を追いし、父の柱を壊して、そこで自分の子どもを育てるつもりだった。浩司さんに嘘をつかれていたからといって、あなたがしたことは消えません」
「でも、子どもには罪がありません」
「ありません。だから、その子のためにも、の夫とに頼るのをやめてください」
私は静かに扉を閉めた。優の泣き声はしばらく廊に残っていたが、やがてざかっていった。
曜、私は始刻の15分に町内会館へ到着した。
第2会議のまで来ると、扉の向こうから子のきな声が聞こえた。
「私は着の着のままで追いされたんです。由美子さんは昔からの起伏が激しくて、最は特に様子がおかしかったのよ」
浩司の叔父や従兄弟、子の妹夫婦など、親族は15ほど集まっているようだった。すでに全員が、私を齢の義母からを奪った酷な嫁だと信じ込まされている。
私は鞄のにあるクリアファイルとスマートフォンを確かめ、扉をけた。
会議の線が斉に私へ向けられた。正面には浩司と子が並び、親族の老格である叔父が腕を組んで座っている。
「由美子さん、よく来た。まずは子さんに謝って、の権利を返しなさい」
私は入にい末席へ座り、鞄から最初の類を取りした。
「分かりました。それでは、誰が誰のを奪おうとしたのか、最初からご説します」
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第9話 あのの名義
「説するに、まず謝るのが筋でしょう」
浩司の叔父である正志が、机を指で叩いた。親族のでは最で、冠婚葬祭のたびに族の代表を務めている物だった。
「子さんは78歳だ。そんな齢のを突然から追いし、着物まで捨てるとは何事だ。夫婦で15暮らしたを勝に売ることも許されない」
周囲の親戚たちが頷いた。子は目元へハンカチを当て、震える声を作った。
「私は由美子さんを本当の娘だとっていたのよ。それなのに旅から帰ったら鍵が変えられて、のは空っぽだったの。あの、最初から私たちをへ放りすつもりだったのよ」
「最初から、ではありません」
私は子を見た。
「15、あなたが私を政婦として扱い、最には夫のをへ連れてきたからです」
会議にざわめきが広がった。
「って、何の話だ」
正志が浩司を見ると、浩司は子を鳴らしてちがった。
「叔父さん、由美子の妄だよ。最、急に疑いくなって、俺と母さんを敵だとい込むようになったんだ」
「そうよ。子どもができなかったことをずっと気にしていたから、若い女性を見るだけで疑うの」
子もすぐに話をわせた。
私は反論せず、最初の類を正志のへ滑らせた。
「こちらは、法務局で取得したと建物の登記事項証です。
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所者の欄を読んでください」
正志は老鏡を掛け、類へ目を落とした。
「所者……由美子」
「そのは、私の父が建て、私が単独で相続したものです。の財産だったことは度もありません」
私は続けて相続関係類と、15分の固定資産税の記録を並べた。根の修繕費、回りの事費、災保険料も、すべて私名義の座から支払われている。
「浩司さんは、自分が維持費を払ったから半分の権利があると言っています。しかし、この15、に関する費用を1円でも負担した記録はありません」
「俺は活費を渡していただろう!」
「毎8万円を、費とあなた自の遣い込みで、ですね。しかもこの3は5万円に減らされました」
通帳の写しを示すと、浩司の声が止まった。親戚のが「それだけか」とさく漏らした。
私はもう冊、使い込んだ帳をいた。子の通院、薬代、町内会の当番、親戚への贈り物まで、15分の記録が残っている。
「子さんは、私に追いされるまで献な母親だったと話したそうですね。しかし、毎の事を作り、病院へ連れていき、介護保険の申請までしたのは私です。浩司さんが付き添った記録は、度もありません」
子の妹が帳を覗き込み、顔をしかめた。
「お姉さん、私には由美子さんが何もしてくれないから、全部自分でやっていると言っていたでしょう」
「それは、このが気が利かないから、私が指示してやらせていただけよ」