"留守番を命じられた妻" 第7話
らない番号から届いていたメッセージは、優からだった。
「いつまで奥さんのつもりですか?」
「浩司さんはもうあなたをしていません。赤ちゃんにストレスを与えないでください」
「を返してください。あれはのです」
私は返信せず、すべてスクリーンショットに残した。
夜8を過ぎると、浩司の言葉は懇願から脅しへ変わった。
「あのには俺も15んだ。俺の権利が半分ある。勝に売るのは犯罪だ。、弁護士に相談するからな」
「母さんを追いしたことも親戚全員に話す。おが精神におかしくなったと証して、を取り戻してやる」
私はその録音も保した。浩司はの名義も相続の仕組みも理解していない。それでも親族を集めれば、以の私なら怖がって従うと信じているのだろう。
翌、川先から連絡が入った。
「浩司さんが産会社へ鳴り込み、売買の差し止めを主張したそうです。ただし、所権を示す資料は何つせませんでした」
「やはり、そうでしたか」
「もうつあります。ご主側から、あなた宛てに内容証郵便が届いています」
午、事務所で受け取った封筒には、「親族会議催のおらせ」とかれたが入っていた。
妻の由美子がを病み、夫と齢の母親を突然から追いした。族共の財産を勝に処分しようとしているため、親族全員で今の治療と財産管理を協議する。
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浩司と子は、自分たちを被害者に仕て、私を判断能力のない妻として扱うつもりだった。
催は、次の曜。所は、浩司の叔父が管理する町内会館の会議だった。
第8話 親族会議の招待状
「席する必はありません。私から拒否の通を送れます」
川先はそう言ったが、私は親族会議の案内を鞄へ入れた。
「いいえ、席します」
「向こうは親族を全員方につけ、数で追い詰めるつもりですよ」
「だからくんです。浩司たちが自分から全員を集めてくれるなら、私がずつ説するが省けます」
川先は瞬驚いたあと、静かに頷いた。
私は登記事項証、相続資料、15分の固定資産税と修繕費の領収を揃えた。そこへ旅予約の変更履歴、族カードの細、優からのメッセージ、浩司の留守番話を保した端末、司法士から受け取った偽造類の写しを加える。
いがなるたび、浩司と子が積みげてきた嘘が形になっていった。
親族会議の2、マンションのインターホンが鳴った。モニターに映っていたのは優だった。
「5分だけでいいので、お話しさせてください」
数の圧なメッセージとは違い、声は震えていた。私はドアチェーンを掛けたまま扉をけた。
「を返せと言いに来たんですか」
「違います。
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私、浩司さんに騙されていたんです」
優は目を赤くし、膨らんだ腹部を両で支えていた。
浩司からは、は父親から相続した自分の財産で、預も分にあると聞かされていたという。旅から帰ったあとも、「由美子がに錯乱して鍵を変えただけで、親族会議をけばすぐ取り戻せる」と説されていた。
優は浩司の勤務先の営業部で働く派遣社員で、浩司は彼女の契約更や勤務評価に関わるだった。優は会社に関係をられたくないとも訴えたが、それは私が守ってやるべき秘密ではない。
ところが優が実際にを見にくと、具はすべてなくなり、解体事の予定が掲示されていた。さらに浩司には複数の借があり、んでいるビジネスホテルの代すら払えなくなっているらしい。
川先から送られた慰謝料請求の予告も、すでに優のもとへ届いていたらしい。
「私、妊娠しているんです。今さらもおもないなんて言われても困ります。慰謝料の請求だけはやめてもらえませんか」
優は被害者のように泣いた。しかし、彼女は浩司に妻がいるとりながら関係を続け、私のへ来て、退を急いでほしいと言った女性だ。
「今までこのを守ってくれて、ありがとうございました」
私が彼女の言葉をそのまま返すと、優は顔をげた。
「あの、あなたはそう言いましたね。