みかん小説
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"留守番を命じられた妻" 第6話

それ以は、器も類も趣の悪い壺も、つ残らずから消えていった。

属がぶつかる音や具を運ぶ音が、に響いた。かつて父が建てた静かなが空になっていく。それでも私はしくなかった。

子が父の盆栽棚を壊した、彼女は「汚らしいごみ」と言った。今度は、彼女が私のへ持ち込んだものが同じ黒い袋へ入っていく番だった。

1を過ぎる頃には、リビングもも何もない空になっていた。央の黒柱だけが残り、父が刻んだの線が陽のを受けている。

私は柱にそっと掌を当てた。

「今まで守ってくれて、ありがとう」

森田さんは何も言わず、れた所で待ってくれた。

に鍵が玄関のシリンダーを交換した。古い鍵では度とかないことを確認すると、しい鍵が森田さんへ渡された。の脇には「管理物件・入禁止」とかれた板がてられた。

「これで引き渡しは完だ。解体は来週から始める」

森田さんが差しした確認へ署名し、私はをもう度見回した。15、私を縛りつけていたたい空気はもうどこにもなかった。

2半、私は父の位牌を抱え、引っ越しトラックと緒にた。

しいマンションは、駅から徒歩10分のさな1LDKだった。荷物を入れても部には余があり、テレビを消せば、自分の呼吸が聞こえるほど静かだった。

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その夜、私は誰にも急かされず、温かい噌汁を作った。分だけ鍋で温め、好きな濃さにえる。湯気のつ椀を両で包むと、え切っていた胸の奥までしずつ温まっていった。

翌朝、予定どおり浩司の族カードが止された。

正午、カード会社のアプリに利用拒否の通が届いた。所は津の温泉旅館、請求額は34万6000円。数分、同じ額で再び決済が試され、また拒否されていた。

私は通を確認すると、スマートフォンの源を切った。

夕方6を過ぎてから源を入れると、画面が通で埋め尽くされた。浩司、子、そしてらない番号からの着信とメッセージが途切れることなく並んでいる。

浩司からの着信は、47件に達していた。

第7話 使えない族カード

最初の留守番話は、午1142分に入っていた。

「由美子、カードが使えない。止めたのか? すぐにカード会社へ話しろ」

2件目では声がきくなり、5件目には子の鳴り声が背から聞こえていた。

「あなたのせいで、旅館のたちので恥をかいたじゃない! 優さんにも迷惑をかけて、どう責任を取るつもりなの」

結局、子が用に持っていた通帳から現を引きし、34万6000円を支払ったらしい。浩司のメッセージには、「母さんの老を返せ」とかれていた。

私が用した旅から私を追いし、と泊まった費用を、なぜ私が払わなければならないのだろう。

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538分から、留守番話の内容が変わった。3へ戻ったのだ。

「由美子、鍵がかない。どういうことだ」

次の録音では、浩司の声が完全に裏返っていた。

が空じゃないか。母さんの箪笥も俺の具もない。板までってる。お、何をしたんだよ!」

子からは、鳴にい音声が届いていた。

「私の着物はどこなの! あれだけで何百万円したとってるの。く戻ってきて元に戻しなさい。嫁のくせに、勝なことが許されるとってるの?」

私はしい部で温かいお茶をみながら、順番に録音を保した。鳴り声のつが、私への脅迫と、彼らがこのを自分のものだとい込んでいた証拠になる。

やがて浩司は、隠し通せないと悟ったのか、本音をむきしにした。

「俺にはあのが必なんだ。優のお腹には子どもがいる。あの世帯宅にして、母さんと3で暮らすって約束したんだよ。名義を俺に変えてくれたら、婚には応じてやる。お政婦としてなら置いてやるから!」

私は再を止め、同じ録音を川先へ転送した。

自分から倫、妊娠、を奪う計画を認め、さらに私を政婦としてまわせると言った。これほど都のよい証拠を、浩司自が47回もの話のに残してくれるとはわなかった。

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