"夫の赴任先にいた「妻」" 第3話
お父さんだけでは難しくても、私たちが休に伝えば回せるかもしれないでしょう」
「父さんが反対してるんだ」
隼はそう言った。
「赤のに母さんの体を触らせるのはかわいそうだって。こういうこそ族で支えるべきだって言ってる」
「族で支えるっていうなら、あなたとお父さんも介護するの?」
私が聞くと、隼はわずかに表を曇らせた。
「俺は仕事があるだろ」
「私にもあるわ」
「だから、美玲には辞めてもらおうって話をしてるんだよ」
あまりにも当然のように言われ、私は言葉を失った。
「それならあなたが辞めればいいじゃない」
しい調でそう言うと、隼は目を見いた。
「なんで俺が?」
「お母さんの実の息子でしょう。それにから会社を辞めたいって何度も言ってたじゃない。転職しようかなって」
「それとこれとは違うだろ」
隼の声がくなった。
「俺が仕事を辞めるなんて父さんが認めるわけない。美玲が辞めた方が全部うまくいくんだよ」
私のだけが、最初から調能な部品として扱われている。
そのことに気づいた瞬、背がたくなった。
1週、義実で4そろって話しうことになった。
恵子さんはソファーに座り、を膝に置いたまま、申し訳なさそうに私を見ていた。正隆さんは最初から険しい表で、「美玲さん、隼から話は聞いているな」
広告
と切りした。
私は仕事を辞めるつもりはないこと、介護サービスを利用しながら族で支えたいことを伝えた。
すると恵子さんがすぐに頷いた。
「それでいいのよ。美玲さんが仕事を辞める必なんてないわ。私はサービスを使いたいし、同居だってしなくていい」
ところが正隆さんは、妻の言葉を遮った。
「おは黙っていなさい」
い声だった。
「美玲さんは隼の嫁だ。族が困っているのに、自分の仕事を優先するつもりか?」
「仕事を優先しているわけではありません。介護にも協力します」
「協力?」
正隆さんはで笑った。
「休にし顔をす程度で介護をした気になるつもりか。嫁なら嫁としての役割を果たしたらどうだ」
隼も父親の隣で頷いていた。
その姿を見て、私は夫と話しているのか、義父の見を代弁すると話しているのか分からなくなった。
「それなら確認させてください」
私はできるだけ静に言った。
「私が仕事を辞めて同居した、お父さんと隼は、事と介護をどのくらい担当するんですか?」
正隆さんは黙った。
隼が代わりに答えた。
「俺は仕事があるから、平は難しいとう。父さんももう65歳だし、体力にはきついだろ」
「つまり、ほとんど私がするんですね?」
「聞きが悪いな」
正隆さんが眉をつりげた。
「仕事をしなくていいと言っているんだ。
広告
それで事と介護だけなら、何が満なんだ?」
恵子さんが「もうやめて」と声をげた。
しかし隼は私を見て、たい調で言った。
「美玲って、とわがままだったんだな」
胸ので何かが切れた。
それでも、私はそので婚すると言えなかった。
恵子さんがいたからだ。
もし私がここで夫と別れれば、介護サービスを嫌がる正隆さんと、介護する気のない隼のに、恵子さんだけが残される。
そして決定打になったのは、正隆さんの言だった。
「そこまで族を切にできないなら、隼とは婚したらどうだ」
すると隼まで言った。
「俺も、母さんを助けてくれないなら無理だとう」
恵子さんの顔が青ざめた。
「隼、何を言ってるの!」
私は膝ので拳を握った。
婚を恐れたわけではない。
むしろその瞬、別れた方がいいのかもしれないとさえった。
それでも、震えるをで押さえている恵子さんを見た、私は決めてしまった。
「分かりました」
3が私を見る。
「仕事を辞めます。同居して、お母さんの介護をします」
恵子さんだけが、泣きそうな顔になった。
「美玲さん、やめて。私のためにそんなことしないで」
私は笑った。
「お母さんのためです。お父さんと隼のためじゃありません」
そのを、当の2は理解していなかった。
2か、私は好きだった会社を退職した。
そして義実へ引っ越した。
から考えれば、あのが私たち夫婦の終わりの始まりだった。