"消えた神童、10年後の手紙" 第8話
もし会社を解雇されれば、族の活は成りたなくなる。
さらには10の捜査資料を読み返した。
そこで、もう1つ気づいた。
「剛は最様子がおかしかった」
「に困っていたらしい」
「息子だけは連れにしてほしくなかった」
父親によるという見方を最もく補していた物。
それが浦だった。
そしてゆみ子が県営宅へ引っ越した。
陸の机を4階まで運んだのも浦。
10、団のグラウンドのを誰にも頼まれず刈り続けていたのも浦。
傷んだゴールネットを直していたのも浦だった。
もう1つ。
ゆみ子の郵便受けへに2度ほど入れられていた、差のない3万円。
は、そこにも同じ男のをじていた。
平成23610、曜。
午6半。
は川の川敷で浦を待った。
団の練習がないだった。
のグラウンドの周で、51歳になった浦が刈りを担いで歩いていた。
作業ズボンに褪せた子。
10より背が丸く見えた。
「浦さん」
浦が振り返った。
はゆっくりづいた。
「この10、ここのを刈ってるの、あなたやそうですね」
浦は黙っていた。
「ネットを直してたのも」
返事はない。
「さんの郵便受けへ、名のない封筒を入れとったのも、あなたですね」
浦のから刈りがりた。
面に置くと、そのへ座り込んだ。
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両膝がについた。
子を取り、両でく握った。
川の向こうから、夕方の刻をらせる町の音楽が流れてきた。
い沈黙の。
浦が言った。
「あの晩、剛に呼びされたんです」
平成131013。
午10半頃。
所はの造成。
浦が到着すると、剛は懐灯を持って待っていた。
には、あの黒い帳があった。
「、警察へく」
剛はそう言った。
「おも緒に来い」
浦は止めようとした。
妻が透析を受けている。
仕事を失えば族が暮らせない。
事故からすでに2が経っている。
もうし待ってくれ。
あと1。
せめて妻の状態が落ち着くまで。
浦は何度も頼んだという。
しかし剛は首を横に振った。
「1にも同じこと言うたやろ」
それ以、待つつもりはなかった。
カルロスの族は父親を失い、ブラジルへ帰った。
自分たちは事故を隠したまま働いている。
その、陸の自転まで壊され、族へ脅しが届くようになった。
剛は背を向けた。
元には、造成事のに残された鉄パイプが落ちていた。
浦はそれを拾った。
「1度だけでした」
川敷で、浦は面を見たまま言った。
「振ったのは、1度だけです」
鉄パイプが剛のに当たった。
剛は倒れた。
かなかった。
その、自分が何をしているのか分からないまま体だけかしたと浦は話した。
造成に残されていたビニールシートで剛を包んだ。
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を掘った。
埋めた。
夜、松尾老が見たかりは、そのの懐灯だった。
浦は剛のいバンを運転し、沿いへ向かった。
自分の軽自は造成へ残してあった。
途でへ寄った。
ゆみ子が夜勤でを空けていることをっていた。
「物置きに、陸君のさい頃のスパイクがあるのっとったんです」
浦の息子、太も同じ団だった。
子供の履けなくなった靴を物置へしまっておくことは、珍しいことではなかった。
浦は段ボール箱から、古い22センチのスパイクを片方だけ持ちした。
辺の岸壁。
いバンをめた。
鍵は差したまま。
剛の作業を置いた。
助席の元へ、陸のスパイクを置いた。
父親と息子がへ入ったとわせるためだった。
を残し、浦は駅まで歩いた。
始発の普通列で町へ戻り、朝になってから造成へ置いていた自分の軽自を回収した。
ここまでは、証拠からもおおよそ予していた。
問題は、その次だった。
「浦さん」
はい声で尋ねた。
「あなたは陸君がきていることを、いつりましたか」
浦の肩がきくいた。
い沈黙。
やがて答えた。
「あの晩です」
の背をたいものがった。
「剛が倒れるに言うたんです」
浦は子を握りしめたまま続けた。
「陸は逃したって」
「あの子だけは、もう全なところにおる。
せやから、わしはもう怖いもんはないって」
その言葉を言った、剛は背を向けた。