"子どもを救って、僕は処分された" 第2話
蓮が乗務のだけにつけている計だった。
「お父さんなら、何て言うかな」
「全員を無事にろせなかったってる」
「そのあとで、映像を見ろって言うとう」
蓮もそうった。
ただ、その映像を持っているのは会社だった。そして会社は、蓮に見せないまま、彼の言葉だけをので変えようとしていた。
自宅待目、文子の息子から話が来た。
「母に直接謝ってください」
名乗ったのは成瀬智也、歳だった。会社が蓮の個番号を教えるはずはないため、営業所へかけた話を転送されたらしい。
「けがをさせてしまったことについては、直接お詫びしたいです。ただ、会社から個な接触を控えるよう言われています」
「都が悪いだけ会社の指示ですか。母は買い物にもけない。だから箸も使えないんですよ」
智也のりはもっともだった。蓮は反論せず、治療状況を尋ねたが、「聞いてどうする」と切られた。
その午、労働組の支部担当である杉浦が訪ねてきた。歳の元運転士で、今は事故対応と勤務交渉を担当している。
「署名しなかったのは正解だ。ただし、君が全部正しいともまだ言えない」
杉浦はそう置きして、蓮が提した運記録の写しを広げた。会社へ戻るの途で、蓮がいたきの報告だった。
《交差点側から児童の自転輪がへ入。
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接触回避のため急制。位乗客名転倒》
「君は制限速度のをキロでっていた。速度超過はない。信号も青だった。そこまでは両データで確認できた」
「では、なぜ信号の見落としという話になるんですか」
「内カメラで、急制の直に君がを見たように映っている。成瀬さんには、それが信号を探して慌てたように見えたらしい」
蓮はいした。を見たのは、内ミラーでっている乗客を確認したからだ。次の留所がく、ボタンが鳴っていた。
「その、成瀬さんがったのを見ました。でも、もう度を見たには、自転がいていた」
「ならば、位を認識しながらキロを維持した点は問われる。危険を予測したなら減速できた、という議論になる」
杉浦の言葉は痛かった。蓮は子どものびしだけを会社に否定されているとっていたが、別の所には自分の判断の余が残っている。
「映像を見られますか」
「組から保全と示を求める。ただ、個報が映っているから、そのまま渡されるとは限らない。まず会社同席での閲覧だろう」
杉浦は、記憶だけで詳細な系列をくよう求めた。信号が見えた、子どもの位置、内ミラーを見た瞬、制始、乗客の転倒音。蓮は何度も計を戻すように、秒をへきした。
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夕方、蓮は事故現へった。証を探すためではなく、自分の記憶がの形とっているか確かめるためだった。
交差点の角にはクリーニングがあり、そのだけ歩が狭い。柱と板のから自転がると、型の運転席からは輪が先に見える。止線のメートルに補修跡があり、のには黒くる。
事故当は曇りだった。歩には、学帰りの子どもが、いた。
からてきた女性が蓮を見て、すぐに目をそらした。ニュースで顔はていないが、彼が何度もを見ているため審にったのだろう。
「すみません。の夕方、ここでバスが急したに、何かご覧になりましたか」
女性は表を固くした。
「警察の方ですか」
「運転していた者です」
「だったら、私に聞かないでください」
内へ戻ろうとした女性は、扉ので度だけ振り返った。
「あの子のお母さん、昨ここに来ていました。学へ話がくのを怖がっているみたいでしたよ」
「子どもの名をごじですか」
「っていても言えません」
当然だった。蓮自が子どもを探しせば、裏わせや圧力と受け取られる。
帰り際、横断歩の向こうに、のがっていた。黄い自転を押し、蓮を見ている。齢は歳くらいで、輪のよけに青いテープが貼られていた。
事故のに見た自転と同じだった。