みかん小説
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"病院へ行かない黒い車" 第4話

私は扉の元を押さえた。子が私を隔した目は、とその子どもをへ迎え入れるためだったのだ。

婚届の署名は丈夫なの?」

が尋ねると、健は枕元の鞄からを取りした。

「由美子の字なら何度も見ている。類から印鑑も借りてきた。役所の連が、いちいち跡まで調べるわけないだろ」

「それ、犯罪じゃないの?」

「夫婦の問題だ。由美子だって婚したがっているはずだよ」

は悪びれることなく答え、翔太を自分の膝へ座らせた。

男の子の横顔は、若い頃の健によく似ていた。目元もの形も、見違えるはずがない。

「パパ、退院したら本当にあのきなおめるの?」

「ああ。翔太の部も用するぞ」

「おばさんは?」

「もう帰ってこないから配しなくていい」

の言葉に、息が止まりそうになった。

25、私はの嫁としてきてきた。計が苦しいにはパートを増やし、健の昇を支え、子の理尽な干渉にも耐えた。

学へ学させるため、自分のや化粧品を買うことさえした。その裏で健は若い庭を作り、私のらない息子を育てていたのである。

「これでようやく、あの役たずを追いせるわ」

子の声が聞こえた。

「女の子しか産めなかったうえ、もう若くもない。理さんと翔太の方が、にはふさわしいもの」

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私は扉をけそうになるを、もう方ので押さえた。ここでび込めば、子たちは私が精神定だという筋きを利用するだろう。

録音を止めると、私は音をてずに病れた。エレベーターへ向かう途、スマートフォンが震えた。

画面には、子からのメッセージが表示されている。

《由美子さん、病院に来ないなんてどういうつもり? 健変なに逃げすなんて、妻として失格です》

私を奥へ送った本が、病院へ来なかったと責めている。そのかましさに、しみよりも静なりが湧いてきた。

私は返信せず、娘の話をかけた。

「お母さん? さっき送ってきた類、何なの?」

、落ち着いて聞いて。お父さんには別の族がいたの」

い沈黙の、娘の息をのむ音が聞こえた。

私は奥へ連れてかれたこと、病で聞いた会話、偽造した婚届をそうとしていることを、順を追って説した。

は最まで黙って聞いていたが、私が話し終えると、震える声で言った。

「お母さん、には戻らないで。私のところへ来て。今すぐ学の先に相談して、弁護士を探すから」

「でも、には切な類もあるの」

「荷物よりお母さんの方が事。あのたちは、もう何をするか分からないよ」

娘の言葉で、張り詰めていたものが切れた。

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私は病院の気のない廊で、声を抑えながら泣いた。

翌朝、が紹介してもらった藤田弁護士と会うことになった。

しかし、その夜、健たちは私のらないところで、すでに次の計画をかしていた。

私名義の預座から、800万円を引きそうとしていたのである。

はそののうちに幹線で帰ってきた。駅の改札で私の姿を見つけると、目も気にせずく抱き締めてくれた。

「お母さん、無事でよかった」

娘の肩へ顔を埋めた瞬、私は初めて自分がどれほど怖かったのかをった。奥の宿へ閉じ込められようとしたも、病で夫の裏切りをったも、泣けば負けるとって耐えていたのだ。

は私を自分のアパートへ連れてき、温かい事を用してくれた。狭い部だったが、あのよりずっとして呼吸できた。

翌朝、私たちは藤田誠弁護士の事務所を訪ねた。50代半ばの藤田は、運転から受け取った資料、子とのメッセージ、病で録音した会話を1つずつ確認した。

「これは単なる嫁姑問題ではありません」

藤田は鏡をし、険しい表で私を見た。

「虚偽の説に乗せ、奥へ連れてき、3部との連絡を断とうとした。監禁の未遂として問題になる能性があります。さらに、ご主婚届の署名を偽造しようとしている」

「私がへ戻らなければ、本当に提されてしまうでしょうか」

「その能性はいですね。

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