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"孫の一言で知った息子の計画" 第5話

そのの夕方、病院での緊急検査の続きを終えて帰宅した私は、何わぬ顔をして夕飯の支度をし、普段通りに息子夫婦と卓を囲んだ。 しかし、私の胸の内では、徹な復讐の炎がパチパチと静かに、しかし激しく燃え盛っていた。

の命を救い、患者の尊厳を守ることにのすべてを捧げてきたこの私が、まさか塩にかけて育てた実の息子から、薬漬けにされて廃に追い込まれようとするなどという仕打ちを受けるとは。 このとしての誇りを々に踏みにじられた屈辱と悪は、万に値する。決して許すことなどできない。

息子夫婦の恐ろしい計画の全貌をってから、私はついに具体な証拠を固めるための決定を起こす決をした。 幸と美咲が湊を連れて所のショッピングモールへかけたのを見計らい、私は階にある息子夫婦の寝のドアのった。

普段は「プライベートだから」と言われ、決してを踏み入れることのない部。 ノブにをかけ、ゆっくりとドアをけた瞬、私の胸にツンとした痛みがった。 この部は、かつて幼かった幸が「母さん、見て見て!」と、描いたばかりの拙い絵を誇らしげに見せてくれた、あの懐かしい子ども部だった所なのだ。

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傷を振り払い、私は内の捜索を始めた。 幸の斎机の引きしをけると、すぐに異常な景が目にび込んできた。 私の名が刻まれた実印と、通帳の全ページのコピーが、クリアファイルに無造作にまとめられて置かれていたのだ。

さらに引きしの奥を慎に探ると、何冊もの分い介護施設のパンフレットが束になっててきた。 付箋が何枚も貼られたページをくと、そこには『認症専棟完備』『成見制度利用による入所続き対応』『介護認定代』といった々しい活字が、蛍ペンで囲まれていた。

私の指先が、りとで激しく震えた。

クローゼットの扉をけ、類の奥を探ると、さらに決定な証拠が見つかった。 都内の悪徳とも噂される弁護士事務所の名刺と、幸の自による几帳面なきのメモ用であった。

『・母親の認症診断の取得方法(協力医の選定) ・成順とスケジュール ・施設入所の実建物の売却、ならびに預貯座の解約・財産管理スキーム』

メモには、私の総資産が恐ろしいほど詳細に調べげられた形跡が記されていた。 退職の概算額、定期預と普通預座番号と残、夫が残した命保険の受取額に至るまで、すべてが円単位でリスト化されていた。

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そして、そのメモの最段には、見る者の背筋を凍りつかせるような、殴りきの文が記されていたのだ。

『※夕のお茶への薬の混入量を増量すること。このペースを維持すれば、以内に確実に度認症の診断を取得能』

を持つ私のから、粒の涙がポロポロとに零れ落ちた。 息子は、私をとしてではなく、ただ処分すべき「蔓の廃棄物」として扱っていたのだ。 、どれほどのいで夜勤をこなし、体を壊しながら貯めてきたおを根こそぎ奪い取り、用済みとなった実の母親を、薬漬けにして暗い施設の個閉じ込める。 そんな悪魔のような計略を、私が命がけで産み育てた息子が、自らの酷に練りげていたなんて。

ふと線をげると、本棚に並べられた般向け医学解説の背表が目に留まった。 幸は文系の学を般企業に勤めており、医療関係の仕事とは切無縁のはずだった。 その医学に取ってページをくと、『向精神薬・眠導入剤の薬理』の項目に、びっしりと赤線が引かれていた。 副作用の解説欄には、『期連用により、な認能の、記銘力障害、せん妄を誘発する恐れあり』という記述が、黄のマーカーで調されていた。

「……すべて、最初から計画だったのね」

震える声で、私は誰もいない部で静かに呟いた。 これはや衝による犯などではない。

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