みかん小説
本棚

"団地に残された17通" 第2話

具体にどの為が契約の問題に当たるのかは記されていなかった。

「理由を、面で詳しくしてください。それから私にも説する会をください」

志津が求めると、は会社へ確認すると答えた。

集会所をると、夕方の団に夕の匂いが漂っていた。ベランダから取り込まれる洗濯物、塾へ向かう子ども、杖をついて歩く老が見えた。

志津が13見てきた常だった。

翌朝も、午5に仕事を始めた。契約終まで残り18あった。

ごみ集積所には、収集ではない製の棚が置かれていた。引きしが壊れ、から濡れた封筒が1通、へ落ちていた。

封筒に切はなく、《旧管理 佐伯隆様》とかれていた。

志津けなかった。

なら用具庫へ持ち帰っただろう。しかしの話しいをし、拾った所を撮して管理会社へ連絡した。

巡回管理員の松修平が来るまで、そので待った。

松は封筒を透な袋へ入れ、拾得物として処理すると言った。ところが宛名を見た瞬、彼の表がわずかに変わった。

「佐伯さんをっているんですか」

志津が尋ねると、松は封筒を鞄へ入れた。

「昔の管理だったと、記録で読んだだけです」

そのの夕方、団の掲示板に《古い具を無断で捨てた方は申してください》というが貼られた。

広告

しかし、については何もかれなかった。

志津が清掃用具庫にを保管し始めたのは、12だった。

最初に見つけたのは、《302号のパパへ》と子どもの字でかれた封筒だった。燃ごみの袋から落ち、に半分濡れていた。

の巡回管理員へ渡すと、「切所もないなら、ごみでしょう」と返された。志津は捨てることができず、用具庫の引きしへ入れた。

そのも、袋からこぼれた未投函の封筒や、粗ごみの具に残されたを見つけた。正式に郵送された物ではなく、民がいたまま投函しなかった私信だった。

志津付と所を付箋へき、鍵付きの箱へ入れた。管理員が交代するたびに報告したが、確な指示はなかった。

「持ち主が分からないなら、そのうち処分してください」

そう言われても、志津は先延ばしにした。

13で16通になった。

そのうち災と関係がありそうなものは、2通だけだった。

1通は、7に1号棟の集積所で見つけた《森正様》宛ての封筒で、差は《佐伯隆》だった。封はされたままで、志津は内容をらなかった。

もう1通は、4に古い装箱の底から見つけた。宛名の部分がで滲み、《森……さんへ》としか読めず、裏には《川辺芳》とかれていた。

は、15に2号棟で起きた災のあとくなった女性だった。

広告

部は分で傷み、の便箋も部が透けて見えた。それでも志津けず、ほかのと同じ箱へ入れた。

あの頃は、持ち主の言葉を守っているつもりだった。

今は、届けなかった自分の判断が違っていたと分かる。

契約終まで残り12になった、志津は管理会社へ16通のを報告した。話には驚き、すぐに触らず現状のままにするよう指示した。

松が用具庫へ来た。

箱をけたは、付箋の記録を確認したあと、厳しい表になった。

「なぜ、これほどく保管したんですか」

「何度か管理員へ伝えました。処分してよいと言われましたが、捨てられませんでした」

「会社への面報告はありますか」

「ありません」

で誰に伝えたか、覚えていますか」

志津は3の名を挙げた。そのうち2はすでに会社を辞め、1は別の営業所へ異している。

は16通を確認し、会社の法務担当へ相談すると言った。正式な郵便物ではなくても、私信を本の許なく保管した為は問題になる能性がある。

度も見ていません」

「それは封筒の状態を確認します。ただ、けていないから問題がないとは言えません」

の言葉は正しかった。

志津は言い訳をしなかった。

16通は管理会社が引き取り、拾得物として警察へ相談することになった。

志津も経緯をいた報告の提を求められた。

その夜、自宅で報告いていると、川から話があった。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: