"花嫁が追い出した親友" 第4話
「だから……平井さんが結婚式に来るのは、ちょっと」
最を濁した。
俺はすぐには返事ができなかった。
来ないでほしい。
そういうなのだろう。
確かに勢のが集まる式では、子が目つこともある。
俺自、らないから必以に気を遣われた経験は何度もある。
だからといって、親友の結婚式への席を断られたことはなかった。
「陸はってるんですか?」
俺がそう尋ねると、美智は急に黙った。
その反応で答えは分かった。
陸はらない。
「俺から陸に確認します」
そう言って話を終えようとしただった。
美智の声がなった。
「陸さんのことを本当に考えているなら、来ないでください」
さっきまでの慮がちな調ではなかった。
はっきりとした拒絶だった。
俺が返事をするに話は切れた。
スマートフォンをからしたも、しばらく画面を見つめていた。
信じられなかった。
レストランでは普通に話していた。
笑ってもいた。
あれは全て、陸のだったからなのだろうか。
りより先に、何とも言えないい覚が胸に残った。
俺は昔から、子であることを理由に様々な経験をしてきた。
に入っただけで迷惑そうな顔をされたこともある。
らないから勝に子を押されたこともある。
逆に必以に優しくされ、何でもできないのように扱われたこともある。
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だから、ある程度のことには慣れているつもりだった。
それでも今回は違った。
親友がを共にしようとしている女性だったからだ。
陸がから好きになっただった。
そのから「来ないでほしい」と言われたことが、像以に堪えた。
昔のが蘇った。
事故の、部へ閉じこもっていた頃の気持ち。
さえけば。
子じゃなければ。
そんなことばかり考えていた自分だ。
今さら何を考えているんだ。
俺はく息を吐いた。
現実として、俺のはかない。
それを理由に自分の価値までがったといたくなくて、これまで必に仕事をしてきた。
会社を作ったのも、誰かを見返したいからではない。
自分ができることを続けた結果だった。
それでも、美智のたった言で、学の頃へ戻されたような気分になった。
俺はしばらく考えた末、陸へ連絡した。
美智からの話のことは言わなかった。
は忙しくなりそうだから、披宴には席できないかもしれない。
ただ、お祝いだけは直接言いたいので、式のにロビーで待っている。
そう伝えた。
陸は驚いた。
「急だな」
「悪い。仕事の調がうまくいかなくて」
普段から予定が突然変わることのある俺をっていたため、陸はく疑わなかった。
「分かった。でも、来られるならしでも顔を見せてくれよ」
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「ああ」
「絶対だからな」
「分かってる」
話を切った。
本当なら、陸に全て話すべきだったのかもしれない。
だが結婚式夜だ。
この点で美智とのに揉め事を起こすことが、本当に陸のためになるのか分からなかった。
美智もしい活をに神経質になっているだけかもしれない。
度の失言だけで陸の結婚を壊すようなことはしたくなかった。
だから俺が席しなければいい。
ロビーで陸のれ姿を見て、祝いの言葉を伝えて帰る。
美智と顔をわせなければ、何も起こらない。
そうった。
翌朝。
俺は予定よりしく式へ着いた。
正面玄関にはくの参列者が集まり、華やかな装の々が次々とへ入っていった。
俺は邪魔にならない所を選び、ロビーで陸を待った。
周囲には祝福の声が溢れていた。
誰かの笑い声。
スタッフがき交う音。
のり。
親友の結婚式なのに、そのへ入らない自分をし寂しくじた。
それでも、これでいいとった。
陸が幸せならいい。
俺の気持ちは、その程度のことで変わらない。
しばらくすると、らない女性が数こちらへづいてきた。
「平井さんですよね?」
俺は顔をげた。
「そうですけど」
「美智の友達です」
名を名乗ることもなく、1が俺のろへ回った。
次の瞬、子のグリップを握った。
「ちょっと待ってください」
俺は反射に輪へを伸ばした。
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