みかん小説
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"「貧乏な主婦は帰れ」と笑った銀行員――直後、支店長が私を見て凍りついた" 第6話

「私は、その『レヴィアタン』の決済ネットワークを構築した本です。あなたが先ほど『端』と呼び、に投げ捨てたあの通帳は、私の祖母のものです。祖母が、このを最まで信頼していたからこそ、私は自分がかせるファンド資部を、この支に預けていたのですよ」

美咲の声は、決して鳴るような声ではなかった。しかし、静まり返った内に、その言がかしようのない絶対な真実として、く、鋭く突き刺さっていった。

川の顔から、急速に血の気が引いていく。唇が青ざめ、ガタガタと刻みに震え始めた。

その――ロビーの奥にあるな総支配の扉が、勢いよくけ放たれた。現れたのは、この支の最責任者である支藤だった。藤は額に青筋を浮かべ、顔面を蒼に染めながら、ロビーへと猛ダッシュで駆け込んできた。

川! 体全体、何が起きているんだ!? 本部のから緊急ホットラインが入ったぞ! 当支の最ファンド座から、すでに百億を超える資瞬でへ流していると……!」

川は震える指先で、カウンターのに佇む美咲を指差した。

「し、支! こ、このクレーマーの女が……何か特殊な械を使って、当のシステムを誤作させているんです!」

藤は川の指先を追い、美咲の姿をその界に捉えた。

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次の瞬――藤の全きが、に打たれたかのように完全に直した。

藤は美咲の顔と、彼女がにする端末の画面を何度も見比べ、信じられないものを見たかのように目を極限まで見いた。そして次の瞬、彼はに額を擦り付けるかのような勢いで、々とげた。

「い、池田先……ッ!? お、お久しぶりでございます……! まさか、先がなぜこのような所に……!?」

その景に、川はもちろん、息を殺して見守っていた全員が言葉を失った。

「し、支……!? 何をなさっているんですか!? 相はただの、貧乏な主婦ですよ!?」

川の声は完全に裏返り、掠れていた。藤は猛然と顔をげると、川に向かって鼓膜を破らんばかりの号を叩きつけた。

「黙れ、川ッ!! 貴様、自分がどなたに向かってを利いているのか分かっているのか!? 池田先は、数の基幹システムが全面崩壊の危に瀕した際、独自のセキュリティコードを用いて救ってくださった、にとって最の命の恩だぞ! 先がその気になれば、など夜にして倒産に追い込めるお方なんだぞ!!」

かつて本部のシステム統括部を務めていた藤は、美咲が持つ絶対な権能と、融界におけるその圧倒響力ををもってっていた。だからこそ、彼は全を震わせて平伏していたのだ。

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美咲はや汗を流して平伏する藤を瞥し、そして線を、に崩れ落ちかけた川へと静かに向けた。

「こちらの川課が、『主婦の預など端だからよそへけ』とおっしゃり、私のき祖母の遺品である通帳を、に投げ捨てて踏みにじったのです。ですから、そのお言葉に従い、私が関与するすべての資へ移させようといまして」

その言葉を聞いた瞬川は完全に腰を抜かし、に両膝をついた。先ほどまでの傲なプライドは跡形もなく消えり、彼は涙とで顔をぐしゃぐしゃに歪ませながら、に何度も額を打ち付けて懇願し始めた。

「池田先……! 申し訳ありませんでした! 私が悪かったです! 主婦だなどと見して、本当に、本当に申し訳ありませんでした! どうか、どうか送止してください! このままでは、私ののすべてが終わってしまうんです……!」

額から血が滲むほどを打ち付け、みっともなく叫ぶ川の姿に、エリートの面は微も残っていなかった。しかし、美咲の瞳には、同れみの片たりとも浮かばなかった。

「あなた自の保とキャリアのために、切ないを踏みにじる。……それが、あなたの誇る『仕事』なのですか?」

美咲は静かに、徹な事実を突きつけた。

「私個を侮辱されたことなど、どうでもいいのです。

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