みかん小説
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"「田舎者」と見下した婚約者を実家へ招いたら、態度が一変した" 第10話

から、寛いでいたお母さんの声が聞こえてくる。

「あら、あなたお伝いさんね。つぼマッサージに来てくれたの?」

「はい、様でございます」

「お願いするわね。旅の疲れを取ってちょうだい」

私はドアのち尽くし、(私はここで何をしていればいいのだろう……)と首をかしげていた。しかし次の瞬、部から聞こえてきたのは、マッサージの世話ではなく、氷のように徹なみちさんの声だった。

「お話しがございます。――この度のご婚約、なかったことにしていただきたくじます」

瞬の静寂の、部から希さんの嘲笑混じりの甲い声が響いた。

「……はあ!? お伝いごときが、何を勝なこと言ってんだよ!」

「お静かになさい」

みちさんの凛としたんだ。

「な、何だと!?」

を慎みなさい。……素らしい『商売の極』をごのようですね」

お母さんが苛ったように声を尖らせた。

「何が言いたいのよ!」

「それから、おともずいぶんと交友関係がお盛んで、純でいらっしゃる。親密な異性の方が、何もいらっしゃるようですね」

その言葉を聞いた瞬希さんの狼狽した声が響いた。

「お、おいおい! なんだよそれ! まさか探偵でも雇って調べたのか!? プライバシーの侵害だろうが!」

き直らないでいただきたいですね。結婚辺調査など、真っ当なでは当然の嗜みでございます」

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ドアので聞いていた私は息を呑んだ。本当なの……? 希さんに、にも親密な女性がいる……? ドアノブにをかけそうになるが、張り詰めた空気の、聞きてずにはいられなかった。

では、お母さんがを鳴らしてに言い放っていた。

「ふん……あなた、体何が望みなの? お? いいわよ、こんな田舎のお伝いなんてさっさと辞めて、私の会社で働きなさいよ!」

「あ痛たたたたたたっ!!」

突如、お母さんの鳴が響き渡った。

「肝臓がお悪いようですね」

どうやら、みちさんは淡々と激痛つぼマッサージを施術しながら話をしているらしい。

「お、お断りいたします」

「どうしてよ! この豪邸のビジネスのやり方を見てきたあなたなら、いに期待できるわ。くらい分かるでしょう!? 料だって弾んであげるわよ!」

「あなたの会社は、もう終わりですよ」

「はあ!?」

「先ほど自されていた『商売の極』でしたっけ? 社の特許やヒット商品を違法スレスレで模倣したパクリ商品ばかり……さぞかし売れるでしょうね」

「ど、どうしてそれを……っ! あ痛っ! もう押さないで!!」

「そんな詐欺まがいの商売を続けていれば、いずれを滅ぼすのは目に見えております」

お母さんは痛みに悶絶しながらも、必に喚き散らした。

「パ、パクリだの詐欺だの、聞き捨てならないわね! 賢くち回って稼いで何が悪いのよ!」

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「『賢い』ではなく、『狡猾で卑しい』の違いではございませんか?」

「ぎゃあああっ! 痛い痛い痛いっ!!」

「嘘つきほど激痛をじるツボでございます」

ドアのにいた私は、サーッと全の血の気が引いていくのをじた。みちさんのからかされた衝撃な事実へのショックもさることながら、幼い頃から受けてきたみちさんのつぼマッサージが、どれほど悶絶する痛さかをっていたからだ。

「あ痛っ! お願い、もうやめてええっ!!」

お母さんの泣き叫ぶような鳴が響き渡り、私はこれ以放置できなくなって、勢いよく部の引き戸をけてび込んだ。

「みちさん!」

突然部び込んできた私を見て、希さんとお母さんは弾かれたように顔をげた。希さんは涙目で縋り付くように私の元へ駆け寄ってきた。

「まゆちゃん! 聞いてくれよ! このお伝い、母さんを罠に嵌めて陥れようとしてるんだ! このままじゃ俺たちの結婚まで台無しになっちゃうよ!」

希さんは必の形相で私の両肩を掴み、でまくしてた。

「いいか、いずれ母さんの会社は俺が継ぐんだ。いくら君がトロくてもそれくらい分かるだろ!? 母さんを守ることは、俺たちの輝かしい未来を守ることなんだ! 君の両親だって、憧れの京にてきたら俺や母さんの世話になるんだから、君がに入ってうまくち回るべきだろ!?」

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