"「田舎者」と見下した婚約者を実家へ招いたら、態度が一変した" 第4話
「ああ、分かるわ。あなたって、本当に像通りね」
「本当ですか? 嬉しいです」
私が素直にぶと、お母さんはややかな声で言い放った。
「貧乏顔だものね」
「……え?」
貧乏顔。その単語がにび込んできた瞬、私の考は瞬フリーズした。これは、質素倹約ができるというの褒め言葉なのだろうか。それとも……。
になって隣の希さんの顔を見ると、彼は気にするもなく、いつもの穏やかな笑顔のまま座っていた。彼が平然としているのを見て、私は(聞き違いだったのかもしれない。まさか初対面の息子の婚約者に、面と向かって貧乏だなんて言うはずがない)と自分に言い聞かせ、揺をみ込んだ。
お母さんは私の反応などに介さず、雄弁に語り続けた。
「私、っていうものが嫌いなのよ」
「はい……」
「嫌いだからこそ、必でがむしゃらに働いて、こうしてお持ちになったのよ」
「はあ、素らしいですね」
いつのにか、お母さんのにはきなクリスタルのワイングラスが握られていた。グラスので揺れる鮮やかなルビーの級赤ワインを、彼女は喉を鳴らしてのようにスイスイと気にみ干した。すでにかなり酔っているのだろうか。
「私にとってはね、ワインなんてみたいなものなのよ」
「そうなんですか……」
「これが社の器量というものよ」
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「はあ、そうなんですね」
「私と同じレベルでワインの奥さを語りうなんて、あなたにはいわ」
お母さんはグラスをテーブルに置き、勝ち誇ったように笑った。
「そう、が級ワインのように熟成して価値をめるためには、莫なおがたくさん必でしょう?」
「ああ……そうなんですか」
何を聞かれても、価値観が独特すぎてし何を言っているのか理解できない。とりあえず、これ以ワインの話を掘りげるのはやめておこうと、私は話題を変えることにした。
「えっと……おは切に、無駄遣いせず使うべきだと両親から教わって育ちました」
するとお母さんは、馬鹿にしたように吹きした。
「あはは、いいわね! あなたはご両親の言いつけ通り、切にちまちまと使っていなさい。そしてね、結婚のタイミングを見て今のくだらない仕事は辞めて、私の会社を伝いなさいね」
「えっと……考えておきます」
会社を辞めるつもりはなかったが、角をてないよう曖昧に微笑むと、お母さんは差し指をててを押してきた。
「言っておくけれど、あくまで『伝い』よ。分かるわね? お料をもらえるなんてわないでちょうだいね」
「……」
なんだ、そういうことか。お料もない伝い程度なら、今の仕事を辞める必もなさそうだし、本格に引き受けることもなさそうだ。
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「はい、分かりました」
私がしく返事をすると、お母さんは満そうに眉をげた。
「いい返事ね。そのは、私だけがっている商売の極を特別に教えてあげるわ」
「いいんですか? ありがとうございます」
私の裏表のない返答を見て、お母さんは息を呑み、そして甲い声で笑いした。
「ふふっ、あはは! あなたって本当に然で面いわね。さぞかしのんびりした田舎で、世らずに育ったんでしょうね。ふふ、あなたのご実が見てみたいわ」
お母さんのその言葉を聞いた瞬、私はパッと表をるくした。
「本当ですか? ぜひ、私の実に遊びに来てください!」
お母さんのご望とあらば、ぜひお応えしたい。私は素直にび、をの実へ招待することにした。
これから親戚になる切な相だ。私の実の両親も、きっとをく温かく迎えてくれるに違いない。そうって笑顔で誘ったのだが、お母さんは眉をひそめ、あからさまに嫌そうな顔をしてを振った。
「えっ……いやよ」
「どうしてですか?」
「そういう社交辞令ので言ったんじゃないわよ」
見てみたいとおっしゃったのに、慮することはないのに。そうった私は、さらにいがった。
「そんなこと言わずに、ぜひ来てください!」
「いやよ。田舎なんて便で退屈でしょう?」
「実が見たいとおっしゃったじゃないですか。
目杯おもてなしします! 畑で採れたての鮮な無農薬野菜に果物もたくさんありますし、とても美しくて美容にもすごくいいですよ」
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