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"「孤児の貧乏女」と捨てた妻の本当の正体" 第3話

全てはする夫を支えるため。いつか彼が本当の自信を持てた、私の正体を打ちけようとっていた。だが、私の献は完全に裏目にた。

位とに入れた拓也は、徐々にが変わってしまったのだ。「俺がここまで来れたのは、俺自の才能と努力の賜物だ」と過信し、毎晩のように級クラブをみ歩くようになった。そしてき着いた先が、若い部である由との堂々たる倫だった。

の窓枠に肘をつき、流れる京の夜景を眺めながら、私は先ほどの拓也の言葉をい返していた。

『おみたいな寄りもない額もない女を、俺がここまで養ってやってたんだ』

養っていた? 笑わせないで。私が裏でを回さなければ、彼は今頃借取りに追われてに迷っていたはずだ。彼が偉そうにふんぞり返っているあの級マンションも、実は条グループの関連会社が所する物件であり、私がこっそり賃の割を肩代わりしていたことなど、彼はる由もない。

運転席の柴田が、バックミラー越しに静かに声をかけてきた。

「お嬢様。例の商社、並びに由という女性の実の会社への制裁は、すでに配が完しております。の朝には、全てがすでしょう」

「ご苦労様。ふふ、彼が会社にって、どんな顔をするのか見ものね」

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方、その頃。最階のマンションのでは、拓也と由級なシャンパンでグラスをわせていた。

「ああ、やっとあの貧乏臭いおばさんを追いせたわね。孤児院育ちの底辺のくせに、拓也さんの奥さん気取りなんて、の程らずにも程があるわ」

がシャンパングラスを揺らしながら嘲笑うと、拓也も嫌で応じる。

「全くだよ。由みたいな若くて教養のあるお嬢様こそ、次期役員候補の俺の妻にふさわしい。あんなゴミみたいな女、最初から俺の輝かしいにはだったんだ」

は私の悪で盛りがり、これからのバラの未来を信じて疑わずに笑いしていた。自分たちの元に、すでに巨な蟻獄のいていることにも気づかずに。

翌朝、拓也はいつも通り完璧にセットされた髪と級スーツにを包み、自信満々で自社のオフィスビルへと社した。

「おはようございます、部

すれ違う部たちが媚びへつらうようにげるのに対し、拓也は軽く顎をげて応じる。今も自分が世界のにいると疑っていない。

しかし、自分の部署である営業部のフロアにを踏み入れた瞬、異様な気配に眉をひそめた。

(なんだ、この空気は……?)

いつもなら活気に満ちているはずのフロアが、まるでお通夜のように静まり返り、背筋が凍るような苦しい空気に包まれていた。

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あちこちで鳴り響いているはずの話のベルつ鳴っていない。

青ざめた顔でち尽くす部たちの線の先には、絶対にこのフロアにいるはずのない物が、腕を組んで拓也を待ち構えていた。

「た、拓也部……」

が、すがるような、そしてひどく怯えた声で拓也を呼んだ。

フロアの央で腕を組んで仁王ちしていたのは、この商社のトップ、代表取締役社であるだった。普段は最階の役員から歩もず、であるはずの社が、なぜかネクタイを乱し、肩で荒い息をしながら拓也を睨みつけている。

拓也は瞬戸惑ったものの、すぐに持ちの勘違いした自信を取り戻した。

(なるほど。昨俺が演したテレビ番組を見て、直々に労いに来たってわけか。いよいよ俺も役員入りだな)

拓也は得げな笑みを浮かべ、げさにげながら社づいた。

「おはようございます、社。わざわざ私の営業部へお越しいただき恐縮です。昨の私のテレビ演、ご覧いただけましたか? が社の株価昇にもきく貢献できたかと――」

「ふざけるなッ!!」

鼓膜を突き破るような社声が、フロア全体に響き渡った。ビクッと肩を揺らす拓也の顔面に、社は持っていた分いファイルの束を力任せに叩きつけた。

バサバサッと量の類が宙をい、に散らばる。

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