みかん小説
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"帰りたくない少女と赤い車" 第17話

リンはメイのを撫でながら、力く囁いた。

「めちゃんは、正しいことをしたんだよ」

リンはメイの目を見据えた。

「先と警察のが、絶対にめちゃんを守るからね。もう、怖がらなくていいんだよ」

メイのさな体が、静かな嗚咽と共に激しく震えた。

リンはその壊れそうな、かけがえのない子供の体を、包み込むように優しく抱きしめた。

数分、玄関のドアの辺りにきがあった。

リンが顔をげると、2の警察官に付き添われて、母親のマイコが姿を現した。

マイコの顔には痛々しい痣があり、唇は切れて血が滲んでいる。

着ているは汚れ、髪は乱れていた。

彼女はくたびに体が痛むのか、脇腹をかばうようにゆっくりと歩いている。

マイコはパトカーのにいるメイの姿を見つけると、を止めた。

「メイ!」

マイコはかすれた声で、娘の名を呼んだ。

メイは母親の声に気づき、リンの腕かられて駆け寄った。

「ママ!」

端で、互いを確かめうように固く抱きった。

マイコの傷ついた頬を、粒の涙がとめどなく伝い落ちる。

その涙の再会を見つめながら、リンはこの族が背負ってきた苦しみのさに胸を痛めた。

1の警察官がリンのそばに寄り、肩に優しく触れた。

「救急隊員に、お母さんの怪を見てもらう必があります」

警察官は救急の方を指差した。

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「お子さんを、あちらへ連れてってもらえますか?」

リンは無言で頷き、がった。

彼女はメイとマイコに寄り添い、救急の方へと案内した。

歩きした背から、パトカーに押し込まれる匠の声が聞こえてきた。

「今に見てろ! あのクソみたいな保育園!」

彼は窓ガラスを叩きながら叫んだ。

「どうなるか、覚えておけよ!」

リンはその脅しの言葉を完全に無し、振り返ることもなく2を連れて救急へと向かった。

救急部ドアので、リンはメイを優しい顔つきの女性救急隊員に引き渡した。

マイコも隊員に支えられ、内へと乗り込む。

メイとマイコが内で当てを受けている、リンはれた所で待した。

メモ帳をにした先ほどの警察官が、リンにづいてきた。

「勇気さん、事聴取をお願いします」

警察官はペンを構え、真剣な顔で言った。

「今夜起きたことを、順を追って正確に教えていただけますか?」

リンは頷き、呼吸をしてから、夕方の保育園からの来事を話し始めた。

保育園でのメイのパニックの様子。

らぬ森へ向かう赤いを、審にって尾したこと。

森での親子の異様なち寄りと、自分が声をかけたの対応。

そして、こので待し、ガラスの割れる音と鳴を聞いてしまったこと。

リンが詳細を話すにつれて、警察官の表はますます真剣を増していった。

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リンが全てを話し終えると、警察官はメモ帳から顔をげた。

彼は々しい、しかし敬のこもった表でリンを見た。

「ありがとうございます」

彼はげた。

「あなたが今したことは、本当に素らしい」

彼はリンの目を見た。

「自分の直をここまで信じて、見ずらずののためにできるは、そうくありません」

彼は誇らしげにリンに微笑んだ。

「誇りにってください。あなたのそのが、今夜確実に2つの命を救ったんです」

彼はそこで言葉を区切り、パトカーの方へ線を向けた。

リンは無言で頷き、堵と極度の疲労が入り混じったが押し寄せるのをじた。

警察官がパトカーの誘導のためにると、背から微かな声が聞こえた。

「勇気先

リンが振り返ると、当てを受けたマイコがっていた。

をして痛む体であるにも関わらず、メイが彼女のにしっかりと抱きついている。

マイコの目は涙で澄んでおり、謝に満ちていた。

「ありがとうございます」

マイコは囁くような、震える声で言った。

「もし、あなたがいてくれなかったら……もし、をつけてきてくれなかったら」

言葉を詰まらせ、涙を流すマイコを見て、リンの目にもい涙が滲んだ。

「お2が無事で、本当に良かったです」

リンは涙を拭い、優しく微笑んで答えた。

マイコはく頷き、痛む胸を押さえながらく息を吸い込んだ。

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