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"帰りたくない少女と赤い車" 第14話

「警察がすぐに到着します。に、何か見えたり聞こえたりするものはありますか?」

リンが答えようとした、そのだった。

の玄関のドアが、バタンと勢いよくいたのである。

から、匠がしてきた。

目からでも、彼の様子が異常であることが分かった。

彼のきはぎこちなく、半ばパニックに陥っているように見える。

そして、その表には背筋が凍るような暗いりがべったりと張り付いていた。

「男が、からてきました」

リンはで、息を潜めて囁いた。

です。ひどくっているみたいで……」

匠が自分の赤いに向かって、股で歩きす。

彼がのドアハンドルにを伸ばした、リンはあるものに気づいて息をんだ。

「彼の腕に、ひっかき傷があります」

リンは指令員に、見たままの報を伝えた。

「袖をろして隠そうとしていますが、血が見えます」

匠がのドアをけ、乗り込もうとしたまさにそのだった。

ウーッという甲いサイレンの音が、夜の静寂を切り裂いた。

2台のパトカーが猛スピードで角を曲がり、現に到着したのだ。

赤と青の烈な回転灯のが、暗を激しく照らしす。

パトカーはでキキッと急ブレーキをかけてした。

ドアがき、4の制警察官が斉にしてきた。

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「警察だ! くな!」

1の警察官が拳銃にをかけながら、鋭く叫んだ。

げろ!」

匠はのドアハンドルにをかけたまま、完全に凍りついた。

彼は周囲を囲む警察官を見渡し、ゆっくりと両げた。

その顔は、突然の警察の登に対するショックと、激しいりで醜く歪んでいた。

リンの注は、匠からの窓の方へと引き剥がされた。

そこには、胸が締め付けられるような景があった。

メイのさな顔が、窓のカーテンの隙からこちらを覗いていたのである。

女の子は恐怖で目を丸く見き、で覆っている。

彼女はリンが届けたあのぬいぐるみを、胸にく抱きしめていた。

「子供が……」

リンは声を詰まらせながら、の指令員に伝えた。

「窓からを見ています。すごく怯えていますが、見える範囲では怪はないようです」

「警察官が全を確保しますから、してください」

指令員は優しく言った。

「よくらせてくれましたね、勇気さん。あとは現の警察に任せてください」

「はい、ありがとうございます」

通話が切れ、リンはスマートフォンを膝のに置いた。

彼女は自分の激しく波打つ臓の音を聞きながら、の様子をじっと見守っていた。

警察官たちが、両げている匠にじりじりとづいていく。

その、リンは匠の片がピクッとき、へ素く伸びようとするのを見逃さなかった。

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警察官の反応は、匠のきよりも素かった。

くな! を見える位置に置け!」

1の警察官が鋭く鳴り、匠に向かって警戒姿勢を取った。

匠のはピタリと止まり、彼は舌打ちをしてゆっくりと両を再びへとげた。

警察官たちは素いを詰め、匠の腕を掴んで取り押さえた。

そして、すぐさま体検査との捜索を始する。

1が匠のから体検査をい、危険物がないか確認する。

もう1が運転席側に回り込み、暗い内を力な懐灯で照らした。

体検査をしていた警察官が、匠のズボンのポケットからさな鍵の束を取りした。

の鍵である。

彼は相棒と目配せをし、その鍵を別の警察官に渡した。

鍵を受け取った警察官は、すぐにの玄関へとって向かった。

方、内を調べていた警察官の懐灯のが、ある所でピタリと止まった。

運転席のシートとセンターコンソールのに挟まった、あるものを見つけたのだ。

彼はのドアをきくけ、内にを伸ばした。

そして、きくたい属製のハンマーを引きずりしたのである。

灯のを浴びて、ハンマーの属のに鈍くる。

匠が取り押さえられる直、これにを伸ばそうとしていたのはらかだった。

「凶器を発見!」

警察官が声をげ、の者にも見えるようにハンマーをく掲げた。

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