"15年後に消えた罪" 第8話
検察側は、次々と証拠を提示した。
偽造された産売却類。
致した跡。
聞に残されたDNA。
そして、浩自の供述。
弁護側は、事件当の精神状態や計画性について争った。
しかし、証拠は揺るがなかった。
浩が犯した罪はらかだった。
裁判ので、検察官はこう述べた。
「被告は自らの銭欲望を満たすため、齢の叔父を利用しました。そして発覚を恐れ、罪のない介護士まで巻き込みました」
「これは偶然起きた事件ではありません。自分自の欲望を守るために選択した犯罪です」
法廷は静まり返った。
判決の。
藤浩は、最に被害者族へ向けて言葉を述べた。
「……すみませんでした」
い言葉だった。
涙を流していた。
しかし、その涙が誰のためなのか。
失った命への悔なのか。
自分のを失ったことへの悔なのか。
聞いていた々には分からなかった。
裁判は判決を読みげた。
藤浩。
佐野恵美里殺害。
藤商司殺害。
罪。
懲役25。
その瞬。
15止まっていた事件が、ようやく終わりを迎えた。
しかし、事件から数。
世田の藤跡には、しい宅が建っていた。
かつて黒い煙に包まれた所。
くのがしみに暮れた所。
そこにはもう、事件をるでさえ気づかないほど普通の活が流れていた。
子供の声。
夕の匂い。
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族の笑い声。
は残酷なほど静かにんでいく。
だが、過が消えたわけではない。
あの、古い造で失われたつの命。
そして、のが欲望に負けた瞬。
その記憶は、これからも事件記録のに残り続ける。
15かかった真実。
しかし、真実がらかになった。
々が最に考えたことは、犯へのりだけではなかった。
もし浩が、あの別の選択をしていたら。
もし欲望に負けるに、誰かに助けを求めていたら。
失われずに済んだがあったのではないか。
事件は終わった。
だが、のさがんだ劇として、その物語は々の記憶に残り続けた。
藤浩の裁判が終わったも、事件に関わった々のがすぐに元へ戻ることはなかった。
犯が捕まり、真実がらかになった。
それでも、失われた命が戻ることはない。
佐野久美子は、妹・恵美里の墓のにっていた。
のが静かに吹いていた。
墓のには、さな束が置かれている。
「やっと終わったね……」
久美子はそう呟いた。
15。
妹がどこにいるのか分からない。
きている能性を捨てきれない。
そして、真実をることが怖かった。
その全てが、この瞬に区切りを迎えた。
しかし、久美子の胸のにはしみだけではなく、議な堵もあった。
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なくとも、妹は忘れられていなかった。
15経っても、誰かが事件を調べ続けた。
残されたさな証拠が、妹のを証してくれた。
「恵美里、あなたは最までちゃんときていたんだね」
久美子は涙を拭いた。
妹は決してきな成功を求めるではなかった。
誰かに褒められるためでもなく、誰かに認められるためでもない。
ただ目のにいるを助ける。
それが恵美里という女性だった。
方、藤商司の親族たちも、い苦しみを抱えていた。
特に、藤と付きいのあった々にとって、浩の犯は信じられないものだった。
「あの子が、そんなことをするなんて……」
所の々は何度もそう話した。
しかし、事件を振り返ると、そこにはしずつ変化していったのがあった。
最初から巨な悪があったわけではない。
「しだけなら丈夫」
「誰にも迷惑はかからない」
「で何とかすればいい」
そんなさな考えが積みなっていった。
そして、いつのにか戻れない所までんでしまった。
刑事の田は、退職に最に事件資料を理していた。
古いファイルのには、1984当の写真が残っていた。
焼け落ちた造宅。
現を調べる捜査員。
そして、事件発覚直の隣民の証言。
田は枚の写真をい見つめていた。
「15か……」
当、自分たちは精杯捜査した。
しかし、代には限界があった。
現ならすぐに分かることも、当は分からなかった。
DNA鑑定。
デジタル解析。
跡比較技術。
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