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"退職届を出した夫が、最後の会議で暴いた妻社長の嘘" 第5話

だが、田の仕業だと言っても、君は信じない」

美穂の呼吸が止まった。

彼女は私の背を見ながら、確認するように尋ねた。

「誰の仕業か、分かっているのね?」

私は扉を押しけた。

「調べる必はない。もう署名したからな」

扉が閉じ、美穂の姿が曇ったガラスの向こうへ消えた。

私はてタクシーを止め、自宅マンションへ戻った。

を払ってり、タクシーがってから部へ入った。

私は古いスマートフォンを充した。

画面が点灯するまで数回滅し、半付が付いたクラウドの通が表示された。

までのメッセージをさかのぼると、美穂との会話がしずつ消えていった過程が残っていた。

は到着や事を尋ねる言葉が並んでいた。

それがい返事だけになり、最には私が送った「会いたい」という言葉にも反応が残っていなかった。

私は営業企画部の由話をかけた。

3回目の呼びし音で、由が応答した。

「もしもし」

私はできる限り穏やかな声をした。

「由さん、だ。先週の件で君を責めるつもりはない。私のアカウントから届いたメッセージは残っているか?」

話の向こうで、由さく息を吐いた。

では、ゆっくりとキーボードを打つ音が続いていた。

彼女は周囲を気にしながら、声を落とした。

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事部から事を聞かれた、あれはさんが送ったものではないと話しました」

私はスマートフォンをく握った。

「本当にそう伝えたのか?」

はすぐに答えた。

「はい。でも渡辺部から、余計なことは言わないようにと言われました」

私は窓のへ目を向け、さらに尋ねた。

「本当は誰が送ったのか、っているんだな。田だろう?」

はしばらく黙った。

やがてかす音の、彼女は声をさらに落とした。

マネージャー、まだ会社にいるので、今はその話をできません」

私は由を追及せず、通話を切った。

次に、システム管理部の伊藤へ話した。

、彼のパソコンがウイルスに染した、私は夜3まで残ってデータの復旧を伝っていた。

伊藤が応答すると、私は削除された自分のアカウントについて頼んだ。

「先週の22頃、私のアカウントへ接続したIPアドレスを調べられないか?」

伊藤は権限申請が必だとためらった。

私は窓辺へ歩き、静かに頼んだ。

「昔の借りを1つ返すとって、調べてくれ」

しばらくして、伊藤のキーボードを打つ音が聞こえた。

最初はためらうように途切れていた音が、やがて速くなった。

彼は結果を確認し、声を潜めた。

「社内ネットワークです。接続元は28階のIPアドレスです」

28階は、美穂の社専用フロアだった。

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私は礼を言って話を切った。

偽造されたメッセージは、社フロアから送られていた。

通話を終えた私は、古いスマートフォンの音声覧をいた。

の録音には、田が美穂へ私との関係をかそうと提案する会話も残っていた。

そのファイルは、復元も1度も再していないものだった。

私は付を確かめてから、画面へ指を置いた。

は、隠れ続けるがないと迫っていた。

美穂は資料をめくる音のい声で止めた。

「やめて」

は彼女の返事を待ち、さらに尋ねた。

「旦さんが配なんですか?」

美穂はく沈黙してから、息を吐いた。

配ではないわ。彼が騒ぎてるのが怖いのよ」

彼女が恐れていたのは、私が傷つくことではなかった。

録音の向こうでは、資料をめくる音が続いていた。

美穂は仕事をめながら、私を退職させる期まで決めていた。

父親が美穂をグループの副社へ昇させようとしている切な期に、問題を起こされたくなかったのだ。

が今の方法を尋ねると、美穂は迷わず答えた。

「来、彼が張へったに話すわ」

録音が終わり、部にエアコンの音だけが残った。

私は窓辺へ移り、保していた連絡先をいた。

2く連絡していなかった島へ話をかけた。

島が応答すると、私は以聞いた会社の求について尋ねた。

に話していた会社は、まだを探しているか?」

話の向こうでライターの音がし、島はだから募集は続いていると答えた。

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