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"追い出された私が離婚届を渡した日、夫の人生は崩れ始めた" 第1話

「お母さんたち、いい加減にってもらえないですか? もう限界です」

張り詰めた空気の、私はリビングの央にち、ソファにく腰掛けてテレビを見ている義母、その隣で横柄にを組む義父、そして周囲に散らばる親戚たちを見据えて、はっきりとそう言い放った。

義両親、義姉とそのの子供たち、そして義弟。総勢もの親戚が、築であるはずのがり込み、居座り始めてから、すでにというが経とうとしていた。

朝から晩まで鳴り止まない音、勝に荒らされる蔵庫、散らかり放題のリビング、そして休むもなく押し付けられる全員分の事。私のと体は、とうの昔に限界を迎えていた。これ以たりとも耐えられない。私は胃の腑が焼き切れるようないを押し殺し、を決して義両親たちに退を促したのだ。

私の言葉を聞いた義母は、持っていた湯呑みをガラステーブルのにガチャンと乱暴に置いた。そして、見るに耐えないほど嫌そうに眉を吊りげ、顔を激しく歪めて私を睨みつけて鳴り散らした。

に養われてる分際で、何を偉そうに言ってるんだい! 嫁のでありながら、いつからそんなに偉くなったっていうのさ!」

義母はがり、私を威圧するように指を突きつけて言葉を続ける。

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体ねえ、私たちがここにいなければ、あんたは事をサボるに決まってるでしょ! ちゃんとから頃の様子を聞いてるんだからね!」

私は眉をひそめ、義母が何を言っているのか理解できずに聞き返した。

「私が……事をサボるって、どういうことですか?」

「とぼけちゃってまあ! 事しかやることがないくせに、ベッドで寝て過ごしてるってが嘆いていたわよ!」

義母のからしたあまりに理尽な言葉に、私は衝撃のあまり言葉を失ってち尽くした。

、朝くから起きて朝を作り、洗濯を何回も回し、掃除をして、買いしにき、夕える。体誰が寝ているというのか。夫であるは、義母たちに私のことをそんなに吹き込んでいたのだ。

ショックで唇を震わせる私に対し、義母はを鳴らし、勝ち誇ったような笑みを浮かべて言い放った。

便でだから、私たちがこうやってダメ嫁を監して、みっちり教育してあげてるのよ! ありがたくって謝しなさい!」

何も言い返せずに拳を握りしめる私を見て、義母はさらに傲な態度をめる。私は胸の奥で渦巻くりと絶望を抑え込み、徹な声で尋ねた。

「……では、お母さんたちは、ずっとここにいるつもりなんですか?」

義母は腕を組み、顎をしゃくって当然のように答えた。

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「当然じゃない! 私たちがいなくなったら、はまたあんたのせいで苦労することになるんだからね!」

その言葉を聞いた瞬、私ので張り詰めていた糸が完全に切れた。

母たちは、単なるな滞のつもりなど毛なかったのだ。最初からこの築のに居座り、永するつもりで乗り込んできたのだと、すべてを悟った。

「わかりました。どうぞ、いつまでもここにいてください。――私は実に帰らせていただきます」

義母は瞬、怪訝そうに目を丸くしたが、すぐに嘲笑うような表を作ってをひらひらと振った。

「ふん! 好きにしなさい! 役たずのあんたなんていない方が、も清々して幸せだわ!」

私はく息を吸い、踵を返して寝へと向かった。あらかじめまとめておいた着替えやの回りの荷物を両に持ち、玄関へと向かう。

玄関のドアノブにをかけたそのからカチャリと鍵がく音がして、仕事から帰ってきたと鉢わせになった。

はドアをけてに入り、私の両に握られたきなボストンバッグとスーツケースを見るなり、目を見いて慌てた様子を見せた。

「おい……なんだよ、そのきな荷物は」

私は取り乱すこともなく、え切った瞳で夫を見つめ返した。

「もうこのに用はないので、ていくわ」

私はコートのポケットから枚のを取りし、の胸元へ突きつけた。

すでに私の欄にしっかりと署名と捺印が済まされた、婚届だった。

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