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"閉ざされた玄関の暗証番号" 第15話

「あれは……荷物を伝ってあげただけよ!」

澄子が慌てて声を張りげたが、映像は桜がった直、澄子が渡辺に詰め寄る面へと切り替わった。勇気は映像を止し、同席していた渡辺に線を向けた。

「渡辺さん。この、母は何と言いましたか?」

渡辺は居まいを正し、はっきりと証言した。

「……奥様の子錠の暗証番号を、個別に無効化して締めすことが能かどうか、お尋ねになられました」

リビングにえ切った沈黙が広がった。

伯母も叔父も、完全に言葉を失って澄子を見つめた。数まで息子を非難するために集まっていた親戚たちは、あまりにも酷な「追いし」のかぬ証拠を突きつけられ、誰として澄子を擁護する言葉を発することができなくなった。

その、テーブルのの勇気のスマートフォンが震えた。鈴からの着信だった。勇気は部の隅へ移して通話にた。

『社、過の保管倉庫から、当の原本が発見されました』

「原本……『宅の無償使用に関する確認』か?」

『はい。違いございません』

勇気は翌、会社でその古びた類の原本と対面した。

そこには、田園調布の建物が田勇気の完全な個であること、母と妹は親族として無償で使用することを許されているに過ぎず、所権の移転や贈与をするものではないことが記されていた。

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そして最終ページには、澄子自の自による署名と実印が、くっきりと捺されていた。

その夜、勇気はその確認の写しを、田園調布のリビングのテーブルのに静かに置いた。

弓がその類をに取り、最のページに記された自分と母の署名を見つめた。

「……お母さん。私たち、入居するにこれをいて納得してたんだよね?」

澄子は目を背けた。

「昔の類じゃないの……族ので、そんな切れ枚が何だっていうのよ」

弓は類を見つめ直した。

切れ枚じゃないよ……私たち、お兄ちゃんの好まわせてもらっていただけなのに、いつのにか自分たちに決定権があるって勘違いしてたんだよ。お義姉さんを追いす権利なんて、私たちには最初からこれっぽっちもなかったんだ」

弓の目から涙が溢れした。妹は自分の過ちを認め、その夜のうちに自分の荷物をまとめ始めた。

「お兄ちゃん、私……会社のくでアパートを借りて暮らしをする。お義姉さんには、で直接謝らせて」

弓は自らのでスーツケースを引き、敷をっていった。かつて桜の荷物を勝に詰めたそので、今度は自分の荷物をまとめ、自への歩を踏みしたのだった。

広い田園調布の敷には、勇気と澄子のだけが取り残された。

澄子は、静まり返ったリビングでち尽くしていた。

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息子に拒絶され、娘にもられ、親戚からも孤した。その、澄子の実兄である叔父が再び敷を訪ねてきた。

「兄さん……勇気も弓も、私を置いてていってしまったわ……」

縋り付く澄子に対し、実兄は厳しく諭した。

「澄子。勇気がおによく尽くしてくれたのは事実だ。だがな、おはそのの好を、いつのにか自分の『当然の権利』だと錯覚してしまったんじゃないのか? 病気の嫁を追いしておいて、寂しいも何もあるものか。おが向きうべきなのは、自分の欲さと甘えだ」

実の兄から放たれた容赦のない言葉に、澄子は反論する力を完全に失った。

、勇気はリビングで澄子と向かいった。

澄子はうつむきながら、絞りすような声で言った。

「……分かったわよ。今回は私が悪かったことにするわ。桜さんにも謝るから……だから、またのようにみんなで暮らしましょう」

勇気は静かに首を横に振った。

「いいえ。お母さんが謝罪するかどうかに関わらず、同居を解消するという決定は変わりません」

「どうしてよ! 私が謝るって言ってるじゃない!」

緒に暮らすこと自体が、お互いにとって毒にしかならないと分かったからです。僕はお母さんを捨てるわけではありません。活に必な支援は惜しみませんし、まい探しも伝います。ですが、境界線のない同居は度といたしません」

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