"赤ワインの逆転離婚" 第11話
その結果、最の成果を司から評価され、昇の話までるようになった。
「最、調子がいいね」
職の同僚にそう言われ、私は笑って頷いた。
「余計なものがなくなったからかも」
同僚はが分からないという顔をしたが、私は説しなかった。
夫との結婚活を、すべて悔しているわけではない。
緒に映画を見て酒をみ、夫婦でいるのも悪くないとえたも確かにあった。あの頃の私は、自分なりに夫を切にしていた。
ただ、夫は同じではなかった。
その事実に気づくまで、しがかかっただけだ。
再婚を急ぐつもりはない。
結婚そのものが悪いともわないが、誰かと暮らすために無理をして自分を変える必はない。次に縁があるとしても、互いの仕事やを尊し、っていることを責任を持って伝えられる相がいい。
私を持ちげるだけのも、私から褒められることばかりを求めるも必ない。
何より今は、自分らしくきるが楽しかった。
ある、仕事帰りに駅を歩いていると、先に級ステーキの写真が飾られていた。
焼き目のついたい肉と、その隣に置かれた赤ワインのグラス。
あの夜の来事が、瞬だけをよぎった。
いワンピース。
から浴びせられたワイン。
夫の浮気の告。
内に響いたサイレン。
配を見た警察官の声。
そして、顔面を蒼にしてち尽くしていた夫。
以なら、赤ワインを見るたびに嫌な気持ちになったかもしれない。
しかし今は違う。
悪いのはワインではない。ワインをへ浴びせた女と、その女を魅力だと信じて妻を傷つけた夫だ。
私はの板をしばらく眺めた、携帯話を取りした。
気の置けない友へ連絡し、いうちに事へこうと誘う。今度こそ何の裏もない相と、から楽しんで級な肉をべたかった。
もちろん、赤ワインも注文するつもりだ。
誰かのへかけるためではない。
自分のしいに、静かに乾杯するために。
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