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"水を盗んだ隣人の末路" 第12話

の空気が、瞬で凍りついた。

刑事はペンを止め、怪訝そうに眉をひそめて黒杉を見つめ返した。

「……はい? 青井さんが、青井さんご自の元栓を閉めた……?」

「そうです!」

「……黒杉さん。なぜ青井さんがご自宅のを止めると、あなたの庭の散装置のなくなるのですか?」

黒杉のが、パクパクと魚のように閉した。 「そ……それは……」

「どういうことですか?」

ここで、正が用していた分いクリアファイルを刑事たちに差しした。

「刑事さん、こちらをご覧ください。これが事実のすべてです」

ファイルのには、完璧な証拠が理されていた。

にわたる局の正規使用量ログ(急激ながりを示すグラフ)

最初に発見されたのホースの写真

破壊されたダイヤルロックの写真と、回の域課警官の臨記録

局指定業者が撮した、正分岐配管の施写真と事完報告

された違法パーツの実物写真

黒杉自が「を借りている」と発言した際の録音データ

刑事が資料をめくるにつれ、その表は険しくなり、線は黒杉へと突き刺さっていった。

「黒杉さん。あなた、青井さんの敷内の配管から勝にバイパスを作って、自分の庭へを引いていたんですね?」

「そ、それは……代を精算するつもりでした!」

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回の指導の際にも『度と接続しない』と約束しましたよね? それを破って正配管を埋め込み、さらに青井さんが自宅の元栓を閉めたことに対して『損害賠償だ』と主張しているのですか?」

「でも! あいつらは盆栽が枯れると分かってて閉めたんです! 悪があったんです!」

刑事が静かにため息をつき、帳をパタンと閉じた。

「青井さんがご自の敷内で、漏や盗の被害を防ぐために自宅の元栓を閉める為は、正当な財産管理権の使です。何ら違法性はありません。盆栽への義務を負っていたのは、青井さんではなく、所者および管理者であるあなた自です」

「な……っ!」

「むしろ問題なのはあなたの方ですよ、黒杉さん。管を損壊して正にを使用していた為は、刑法第235条の『窃盗罪(盗)』および第261条の『器物損壊罪』に該当します」

黒杉の顔から、完全に血の気が引いた。

だが、警察の追及はそれだけでは終わらなかった。 もうの刑事が、枯れ果てた盆栽の鉢に付けられていた管理タグを凝しながら、鋭い質問を投げかけた。

「黒杉さん、このタグにかれている『京・戸盆栽倶楽部預かり品 評価額600万円』というのは何ですか? これ、あなたの所物じゃないですね?」

黒杉の喉が「ヒッ」と引きつった音をてた。

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「……あ、いや、それは……顧客から……に……」

「これだけの数の額な盆栽、すべてからの預かり物ですか?」

沈黙。 黒杉は完全に言葉を失い、そのに崩れ落ちるように膝をついた。

自ら警察を呼び、隣を罪に陥れようとした男は、自らので自らの犯罪と、隠したかったビジネスの実態をに晒してしまったのだ。

警察の臨から数、事態は黒杉にとって破滅なスピードで転がり落ちていった。

最初に黒杉邸に乗り込んできたのは、黒塗りの級セダンに乗ったの男たちだった。京で広く盆栽の輸入をがけるブローカーの幹部と、顧問弁護士だった。 彼らは庭にち並ぶ無惨な枯れを見るなり、激しい声を黒杉に浴びせた。

「黒杉ッ! 貴様、この真柏をどうした! 来週ロンドンのオークションに品する予定だった板商品だぞ!」

「す、すみません……自が……隣のトラブルで……」

「言い訳を聞きに来たんじゃない! 契約記してある通り、預かり品の評価満額、650万円の違約を含めて即刻を揃えて支払ってもらうぞ!」

そのも、毎のように県ナンバーのが黒杉邸のに横付けされた。 代にわたって受け継がれてきた宝の松を預けていたという老は、枯れ果てたを見てそので泣き崩れ、付き添いの息子が「絶対に許さない、裁判で徹底に追い詰めてやる」

と黒杉に詰め寄っていた。

黒杉が「自分のコレクション」と豪語していた約鉢の盆栽のうち、実に鉢がからの委託預かり品だったのだ。

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