みかん小説
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"水を盗んだ隣人の末路" 第11話

黒杉の血った目が、の庭へと向けられた。

ドカカカカンッ!!

の玄関ドアが、蹴破らんばかりの勢いで連打された。

けろ! おい青井! てこい! 殺し! 犯罪者どもめ! てこいッ!」

所の民たちが何事かと窓をけ、ざわざわとこちらの様子を窺い始めている。 正を決して、ガチャリと玄関ドアをけた。チェーンはかけたままだった。

ドアの隙から見えた黒杉の顔は、焼けの肌がに変し、目からは涙とを垂らし、完全に正気を失っていた。

「おら……おら何をしたぁぁぁっ!」

「何って、何のことですか」

が氷のようにたい声で返す。

「とぼけるな! 盆栽が……俺の盆栽が全部枯れてるんだよ! だ! てなかった! おら、を止めただろッ!」

私は正ろから、凛とした声で言い放った。

「ええ、止めましたよ。ですから」

黒杉のきがピタリと止まった。信じられないものを見るように、目を極限まで見く。

「……は? な、何だと……?」

正な盗配管が見つかったので、局と警察のち会いのもと、自宅の元栓を閉め、専業者に依頼して違法な分岐管を完全に撤してもらいました。のことです」

「じゅ、じゅうににちかん……? ずっと止まってたのか……!?」

「ええ。私たちは留守にしていましたから」

「ふざけるなぁぁぁっ!!」

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黒杉はドアノブを掴んでガタガタと激しく揺さぶった。

「あれがいくらするとってるんだ! 8000万だぞ! 1鉢500万の真柏に、300万の松が何鉢も……! 全滅だ! 全部枯れ果てたんだよ! どうしてくれるんだ! 弁償しろ! 今すぐ8000万円弁償しろッ!」

がドアチェーンをし、ドアをきくけてへ踏みした。体格の良い正の威圧に、黒杉がずさる。

「弁償だと? 寝言を言うな。なぜを盗んで育てていた植物の責任を、被害者である俺たちが負わなきゃならないんだ」

「俺は旅に言ったはずだ!『を止めるな、何かあったら責任を取らせる』と警告しただろうが!」

「だからそれが通用する理がどこにある!」

声がに響き渡った。

の財産を盗んでおきながら、『盗むのを止められたせいで損をしたから賠償しろ』だと? そんな棒の理屈がこの世で通るとうのか! を空けるなら、なぜ自分で正規のを契約し、信頼できるやりを頼まなかったんだ!」

「自……自があったからだ!」

「その散源はうちのだっただろうが!」

「そんなの関係ない! おらがを止めたから枯れたんだ! これは器物損壊だ! 警察だ! 今すぐ警察を呼んでおらをブタ箱にぶち込んでやる!」

黒杉は震えるでポケットからスマートフォンを取りした。

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私はその姿を見つめながら、にこの男が吐き捨てた言葉を、そのまま寸分違わず突き返してやった。

「どうぞ。警察でも、弁護士でも、好きなところへ話してください」

黒杉は歯をいしばりながら、110番ボタンを力任せに押し込んだ。

階の階段からりてきた芽が、ややかな線をに向けながらぽつりと呟いた。

「自分から警察呼んじゃったよ……完全に自爆なのにね」

。 パトカー台と、所轄署の刑事課の捜査員を含むの警察官が青井と黒杉に到着した。

黒杉は警察官の腕を掴み、狂乱状態で庭へと引っ張っていった。

「刑事さん! 見てくださいこれ! 全部枯らされたんです! 被害総額は8000万円です! あそこの青井夫婦が、俺が留守にしている隙を狙ってを止め、私の切な財産を破壊したんです! 今すぐ器物損壊と業務妨害で緊急逮捕してください!」

捜査員たちは、荒れ果てた庭に並ぶ無数の茶い盆栽の残骸を神妙な顔で見分した。 代のベテラン刑事が、メモ帳をきながら黒杉に尋ねた。

「黒杉さん、状況は分かりました。それで……青井さんは具体にどのような為をしてを止めたのですか? あなたの敷に侵入して散装置を壊したのですか?」

「いや、装置は壊してません!」

「では、あなたのメーターを勝に閉めたのですか?」

「違います! あいつらは、自分たちのの元栓を閉めたんです!」

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