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"嫁に奪われた最後の400万円" 第6話

もようやく事態のさに気づいたのでしょう。

を失い、何も言わずっていたそうです。

は急いで旅代理話しました。

「予約を確認してください。成瀬です」

しばらくして、話の向こうから説が返ってきました。

交通配だけではありません。

ホテルも取り消されていました。

5泊分の部

の予約。

で申し込んでいたサービス。

レンタカー。

全てです。

「嘘でしょう……」

の声が震えました。

「全部ですか?」

担当者から再度説を受けると、美は力が抜けたように話をろしました。

「全部……キャンセルされてる」

4くのベンチへ座りました。

へ向かう々が、楽しそうに目のを通り過ぎていきます。

つい数まで、自分たちもそのにいるはずでした。

その輔のスマートフォンに通が届きました。

私からでした。

輔。

400万円、ごちそうさまでした。

ヅルは用済みでしたね。

あなたたちが空港で私に言った言葉、そのままお返しします。

の契約者も支払者も私です。

そのため、私の権限で全てキャンセルしました。

能な費用は、私の座へ戻ります。

配しないで。

あなたたちが「次は狙う」と話していた遺産についても、すでに専へ相談しています。

これから私は、自分のおを自分ののために使います。

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ヅルとして扱えば、いつまでもおてくるとわないことです。

母より。

読み終えた輔のが震えたそうです。

「何ていてあるの?」

がスマートフォンを奪うように受け取りました。

画面を読みめるにつれて、顔が青ざめていきました。

「嘘……」

「どうしたの?」

の母親が尋ねます。

「400万円も……全部?」

「返されるって……」

「じゃあ、この旅は?」

誰も答えられませんでした。

しばらくして広が、い声で言ったそうです。

「美佐子は、本気だったんだ」

その言葉に輔がってかかりました。

「父さん、何かってたのかよ!」

「……」

ってたなら、なんで止めなかったんだよ!」

は答えられませんでした。

止めるべき相違えていたことに、その初めて気づいたのでしょう。

息子夫婦を止めるべきだった。

空港で私を置きりにした

そのにLINEで私を笑っていた

もっとに、美が私を傷つける言葉を繰り返していた

しかし広はずっと黙っていた。

その沈黙の結果を、今4で受け取っていたのです。

が消えたことだけなら、輔たちは自分でたに予約し直すこともできたでしょう。

しかし400万円規模の旅を、突然自分たちで支払う余裕はありませんでした。美は何度も旅代理がったそうですが、契約者本が取り消した以、どうにもなりません。

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空港のベンチで言い争っているにも、だけが過ぎていきました。

やがて美の母親がきました。

「ねえ、美

「何?」

「本当に美佐子さんから400万円もしてもらっていたの?」

「そうだけど……」

「それなのに、美佐子さんだけ置いていくつもりだったの?」

は目を逸らしました。

「だって、お母様にも旅してほしかったから」

「だからって、してくれた本を置いていくの?」

「今さらそんなこと言わないでよ!」

が声を荒らげました。

「お母様だって来るって言ったじゃない!」

「私は、美佐子さんが来ないなんて聞いてなかったわよ」

の母親は、そこで初めて自分も都よく利用されていたことに気づきました。

「私、あなたたちから『美佐子さんが旅を譲ってくれた』って聞いたのよ」

輔と美は黙りました。

事実は違いました。

私は譲っていません。

の空港で突然されたのです。

を抱えていました。

そのにも、輔のスマートフォンには私への発信履歴が増えていきます。

私はませんでした。

LINEも読みませんでした。

そのは、息子の声を聞くつもりがなかったからです。

私は座のオフィスで連の続きを終えた、同僚数と遅めの昼を取っていました。

付きいのある女性社員が、配そうに私を見ました。

「成瀬さん、丈夫ですか?」

「ええ」

「本当に?」

議なくらい平気なの」

それはがりではありませんでした。

空港にいたは、胸の奥が凍りつくほど辛かった。

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