みかん小説
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"消えた妻と青いマグカップ" 第1話

分。

は、京・品川のワンルームマンションで妻に話をかけた。

呼びし音が回鳴った。

ない。

珍しいことではなかった。

呂に入るも、台所にも、携帯話をリビングに置いたままにする。

話を切り、コンビニで買った弁当の蓋をけた。

もう度かけた。

やはりなかった。

「寝たのか?」

独り言を言って、

今度はメールを送った。

【今も遅かった。そっちは?】

返信はなかった。

と美が別々に暮らすようになって、になる。

京本社へ異になったためだった。

曜から曜までは京。

曜の夜に松本へ戻り、

曜の夕方にまた京へ向かう。

最初の頃、美京へ緒にくことも考えた。

だが彼女には松本の内科医院での仕事があり、

んだもあった。

の異も、

続くか分からない。

「じゃあ、しばらくだけ」

そうして始めた単赴任だった。

気づけば、

もう目になっていた。

それでも夫婦仲が悪いとは、

度もったことがなかった。

毎晩話する。

週末は緒に事をする。

度は旅く。

は職でもよく言っていた。

れてても、美とは何でも話せるから」

その言葉を、

疑ったことはなかった。

度目の話。

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今度は、

呼びし音さえ鳴らなかった。

源が入っていないか、波の届かない所にあります】

な声が流れた。

は眉を寄せた。

さっきまでは鳴っていた。

池が切れたのかもしれない。

それでもし気になった。

は翌朝い。

の夜に歩くことは、

ほとんどない。

は松本の自宅の固定話にもかけた。

誰もない。

「どこったんだよ」

計を見た。

分。

その

の男の顔が浮かんだ。

藤田誠司。

より

代からっている輩で、

付きってきた友だった。

今は松本内でさな宅修理会社を経営している。

京へってからは、

のことで何かあれば、

たびたび藤田を頼っていた。

の調子が悪い。

玄関の鍵が固い。

庭のを切りたい。

が積もった。

そんな

話すると、

藤田はいつも笑って答えた。

「先輩、任せてください」

だから健は、

何度も言っていた。

「俺がいない、美のこと頼むな」

藤田も決まって、

「分かってますよ」

と答えた。

は藤田へ話した。

呼びし音は鳴らなかった。

留守番話に切り替わった。

「誠司、俺。美と連絡つかないんだ。悪いけど、くにいるなら見てきてくれないか」

伝言を残した。

分待った。

返事はない。

もう話した。

同じだった。

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し笑った。

とも何やってんだ」

そう言ってみたが、

胸の奥にさな違が残った。

翌朝分。

は携帯話の振で目を覚ました。

画面には、

松本の局番。

の職だった。

「もしもし」

さんのお宅でしょうか』

受付の女性の声だった。

「はい」

『美さん、そちらにいらっしゃいますか?』

はベッドので起きがった。

「いえ。僕、京なんです」

『そうですか……』

声がし曇った。

「何かありました?」

『まだ勤されていなくて』

計を見た。

分。

の勤務始は半だった。

「まだいですよね?」

『ええ。ただ、美さん今番なんです』

は黙った。

に来る予定なんですが、昨確認したいことがあって何度か連絡したのに、携帯もつながらなくて』

から。

その言葉で、

昨夜の気に戻った。

「すみません。僕からも確認します」

話を切った。

すぐ美へかける。

源は切れたまま。

自宅。

応答なし。

は藤田へ話した。

留守番話。

「誠司、起きてるか? 話くれ」

返事はなかった。

分。

は藤田の会社へ話した。

男性社員がた。

「藤田宅サービスです」

と申します。藤田誠司さん、いますか?」

『社ですか?』

「はい」

があった。

『まだ来てないんです』

「何に来る予定です?」

『普段ならにはいますけど』

「携帯にもなくて」

話の向こうが静かになった。

そして社員が言った。

さん、社とおいですか?』

「古い友です」

『何か聞いてませんか?』

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