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"消えた娘、七回の間違い電話" 第4話

あの話。

回すべて。

話には……誰がました?」

「男性だったといます」

「何て言いました?」

吉川はし黙った。

「最初は、本はいないと言われました」

佳代子の呼吸が浅くなる。

「そのは?」

「こちらが穂さんのことで、と説したんですが……」

吉川が言った。

「最の方では、もう話しないでほしい、と」

佳代子は受話器をに当てたまま、居を見た。

同じ所に修司がっていた。

回とも、自分より先に話を取った。

誰。

違い話。

そう言い続けた。

佳代子はさな声で聞いた。

「主は……娘がそちらに入ることをっていたんでしょうか」

吉川はすぐには答えなかった。

そして言った。

「申込の保証欄に、お父様のお名があります」

佳代子は目を閉じた。

修司はっていた。

穂がどこへこうとしていたのか。

いつ入寮するのか。

話が誰からなのか。

全部っていた。

それでも半

度も言わなかった。

違い話」

修司はそう答え、テレビのに戻った。

計は午分を指していた。

娘の穂は、まだ帰っていなかった。

珍しいことではない。

歳になってから、帰宅がを過ぎることも増えた。

の友事をするもあるし、百貨のアルバイトが引くこともある。

ただ、そのだった。

朝、穂はいつも通り玄関で靴を履き、

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「学寄ってくる」

と言った。

佳代子は洗濯物を畳みながら、

「夕飯いるの?」

と聞いた。

「たぶん」

「たぶんじゃ分からないでしょ」

「遅くなるなら話する」

それが最の会話だった。

分。

また話が鳴った。

修司がった。

今度は佳代子よりかった。

「はい」

い沈黙。

「ですから、違います」

し苛った声だった。

話を切る。

「また?」

「ああ」

「同じ?」

「たぶんな」

佳代子は笑った。

「番号、違えて覚えてるんじゃない?」

修司は返事をしなかった。

を過ぎても、穂から連絡はなかった。

佳代子は先に分の夕を並べた。

の弟、裕太が唐揚げをに入れながら言った。

「姉ちゃん今、学じゃないんじゃない?」

「なんで?」

曜だし」

曜も授業あるって言ってたわよ」

「ふうん」

裕太はそれ以を示さなかった。

分。

度目の話。

修司がた。

今度はすぐに切らなかった。

「いえ」

「……りません」

「だから、違います」

受話器を置いた、佳代子は箸を止めていた。

「何なの?」

「何が」

「さっきから」

違い話だって言ってるだろ」

「同じ回も?」

修司は噌汁をんだ。

「しつこい奴もいる」

その言い方が、妙に自然だった。

けれど佳代子はそれ以聞かなかった。

夫は昔から、話で話をするのが嫌いだった。

穂にもよく言っていた。

「用件だけ言えばいい」

くになった。

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佳代子は穂の分の唐揚げにラップをかけた。

のため百貨にも話してみようかとったが、今はアルバイトだとは聞いていない。

の友の番号もらなかった。

今なら本に直接連絡できる。

そう考えたところで、穂が携帯話をまだ持っていないことをす。

「遅くなるなら話するって言ってたのに」

佳代子が呟くと、修司は聞から目をげなかった。

歳だぞ」

歳でも連絡くらいするでしょ」

「友達と緒なんじゃないか」

「誰と?」

らんよ」

分。

回目。

分。

回目。

そのたび修司が取った。

「違います」

「うちじゃありません」

「番号を確認してください」

佳代子は回目の話のあと、受話器を見つめた。

「今度鳴ったら私がる」

修司が顔をげた。

「なんで」

「気になるから」

「ただの違い話だ」

「だから私がそう言えばいいでしょ」

修司は何も答えなかった。

分。

回目のベルが鳴った。

佳代子がとうとした。

その瞬、修司が腕を伸ばした。

「俺がる」

「ちょっと」

もう受話器を取っていた。

「はい」

今までよりかった。

修司は言も喋らず、相の声を聞いていた。

やがてさく息を吐いた。

「……いません」

佳代子はその言葉を聞いた。

修司は続けた。

「うちには、そういうはいません」

話を切った。

「今、何て言った?」

「何が」

「いませんって」

修司のが、瞬だけ受話器ので止まった。

「向こうが別の名を言ったんだよ」

「誰の?」

「聞き取れなかった」

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