みかん小説
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"濡れた水泳帽、7年後に暴かれた母の真実" 第11話

にして」

「そうか」

でできるところまでやっておいて」

話を切った、美咲の胸に罪悪が残った。

父を見捨てたような気がした。

母も、毎週同じ気持ちで玄関をていたのかもしれない。

るだけで、誰かに迷惑をかけているとわされる。

を自分に使うだけで、族をしていないように扱われる。

美咲は携帯話をバッグへ入れた。

予定を変えなかった。

母の遺品のから、しい着が見つかった。

値札が付いたまま。

濃い緑で、失踪当に着ていた紺のものよりるい。

弁当で働き始めたら、最初の料で買うつもりだったらしい。

美咲は度、再した潮見プールへ持っていった。

泳ぐつもりはなかった。

ただ、母が最に来た所を、事件現の目で見てみたかった。

にはしい認証がある。

とプールのの扉も交換されていた。

子どもたちがび込み、監員の笛が響いている。

では、の女性がゆっくりとクロールをしていた。

美咲はしばらく見ていた。

母も、いつもあの速さで泳いでいたのだろうか。

急がず。

止まらず。

誰かのためではなく、向こうの壁へ着くためだけに腕をかす。

美咲は着を受付へ預けた。

「忘れ物ではないんです」

困った顔をした職員へ説した。

「使っていただける方がいたら」

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母のために泳ぐつもりはなかった。

母ができなかったことを継ぐ必もない。

それもまた、族が母のを自分たちのへ変えることになる気がした。

の終わり。

美咲はった。

潮見プールかられた、遊歩のある浜辺だった。

ベンチへ座り、何もせずにを見た。

父から度、着信があった。

画面を確認したが、すぐにはなかった。

緊急なら、もう度かかってくる。

そう考えて携帯話を伏せた。

波の音。

自転のベル。

くで遊ぶ子どもの声。

美咲は計を見なかった。

誰かの薬のも、夕の準備も、帰宅予定も考えなかった。

ほどしてがると、父へ話を返した。

用件は、物置の鍵が見つからないというだけだった。

、見にくよ」

美咲は答えた。

「今は帰らないのか」

「帰らない」

なら理由を説した。

誰といるのか。

に戻るのか。

なぜ今でなければならないのか。

そのは何も付け加えなかった。

話を切り、もうを見た。

母が欲しかったのは、

族を捨てる自由ではなかった。

族に許を求めず、

だけ自分でいられるだった。

の朝。

母は泳ぐことさえできなかった。

だから美咲は、そのを母の代わりにはしなかった。

母に捧げることもしなかった。

誰のためでもないとして、

ただ自分のために使った。

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