みかん小説
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"濡れた水泳帽、7年後に暴かれた母の真実" 第1話

 

母が最た朝、原美咲は台所で祖母の薬を探していた。

の午だった。

卓のには、朝用のパンと、曜ごとに分けられた薬のケースが並んでいる。

祖母の佳代はまだ眠っていた。

度起き、廊でトイレの所が分からなくなったため、真理子はほとんど眠っていないはずだった。

それでも母は、紺着をバッグへ入れていた。

「今くの?」

美咲が尋ねると、真理子は振り返らずに答えた。

だから」

「昨、おばあちゃん全然寝なかったんでしょう」

「今は落ち着いてるから丈夫」

丈夫って、誰が見るの?」

美咲はその、友かける予定だった。

父の修階で眠っている。

佳代が目を覚ませば、薬をませ、トイレへ連れていき、着替えを伝うが必になる。

それをするのは、いつも真理子だった。

だけだから」

母は言った。

には戻るから」

「おばあちゃんを置いてまでくほど、事なの?」

真理子のが止まった。

泳バッグのファスナーを持ったまま、美咲を見た。

ってはいなかった。

傷ついた顔でもなかった。

ただ、何かを諦めたように見えた。

「そうね」

真理子はさく答えた。

くらいは、事かもしれない」

玄関の扉が閉まった。

自転の鍵が鳴り、しばらくして輪の音がざかった。

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美咲は祖母の薬を錠取りしながら、母の言葉を考えた。

くらい。

族より事な

そのの美咲には、そうとしか聞こえなかった。

分。

らない番号から、美咲の携帯話へ連絡が入った。

原真理子さんのご族ですか」

男の声だった。

潮見プールの泳会で、代表を務めている森川雅と名乗った。

「お母様は、もうご自宅へ戻られていますか」

「まだですけど」

話の向こうが静かになった。

「実は、から姿が見えなくなっていまして」

美咲は窓のを見た。

母の自転はない。

「どういうことですか」

分頃、気分が悪いと言ってプールからがったんです。その、見当たらなくなりました」

「更には?」

「いません」

話は?」

「ロッカーに残っています」

美咲は階へ駆けがり、父を起こした。

は何度呼んでも、すぐには状況を理解しなかった。

「泳いだ、どこかで休んでるんじゃないか」

「携帯も置いたままだって」

「そのうち戻るだろう」

「自転もあるかもしれない」

それでも父は、急ごうとしなかった。

美咲はで着替え、の鍵を持った。

玄関をようとした、佳代が寝から顔をした。

「真理子さんは?」

美咲は答えられなかった。

潮見プールは、沿いの運公園にあった。

建物のには、母のい自転が残っていた。

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籠にはタオルを留める洗濯ばさみが入っている。

鍵もかかったままだった。

では、の会員が待っていた。

全員、代から代に見えた。

森川は濡れた髪をろへ撫でつけ、美咲へげた。

「本当に申し訳ありません」

「母はどこからたんですか」

「おそらく、ろの非常です」

「おそらく?」

「誰も、るところまでは見ていないんです」

会員たちの話では、真理子は午半頃に着替えを済ませ、第へ入った。

いつもどおり、ゆっくりとクロールをしていた。

分ほど泳いだ、自分からプールをがった。

森川に、

が痛い」

と話し、浴巾を肩へ掛けて奥の通へ歩いていった。

それが最だったという。

「母が泳いでいるところを見たんですか」

美咲が尋ねると、全員が頷いた。

「見ました」

「いつもと同じ紺着でした」

「第コースにいました」

の女性だけが、し遅れて頷いた。

佐伯恵理と名乗った。

「真理子さんは、確かに泳いでいました」

声がかすかに震えていた。

女性更のロッカーには、母の荷物がすべて残っていた。

携帯話。

財布。

の鍵。

自転の鍵。

着てきたいブラウスと、のズボン。

バッグの底には、佳代の薬記録ノートが入っていた。

朝、昼、夜。

薬をませた刻と、体調が細かくかれている。

の欄には、失踪当の予定もあった。

【7:15 朝の薬】

母は過ぎに帰るつもりだった。

美咲はノートを閉じた。

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