"断髪新郎の逆転婚礼" 第5話
健太の声がしくなった。
「俺はおを迷惑だとったことなんか1度もない。それにこれからおに何かあったとしても、それを迷惑だなんてわない」
「でも……」
「じゃあ逆に考えろよ」
兄は私を真っ直ぐ見た。
「もし俺が病気で、おが結婚することになったら、俺のことを迷惑だとうのか?」
私はすぐに首を横に振った。
「わない」
「だろ?」
健太はため息をつき、し表を緩めた。
「族ってそういうものだろ。支えられる方と支える方が、ずっと同じなわけじゃない」
その言葉を聞いた瞬、涙がそうになった。
「それに俺にしい族ができるのだって、おのおかげだろ」
「え?」
兄がそう言った理由は、そのの私にはよく分からなかった。
「それより、本当に何があった?」
私は隠すのをやめた。
昼、礼子さんに呼びされたこと。
病気の私がお荷物だから縁を切れと言われたこと。
兄と美紀さんの幸せのために消えた方がいいと言われたこと。
全てを話した。
健太は最初、信じられないという顔をしていた。
やがて眉にい皺が寄った。
「美紀のお母さんが、そんなこと言ったのか?」
「分、美紀さんのことが配なんだとう」
「配だからって、言っていいことと悪いことがあるだろ」
兄は静かにっていた。
「分かった。美紀にも話す。お母さんには俺からもきちんと言う」
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「でも結婚に揉めるのは……」
「おは何も気にするな」
兄ははっきり言った。
「族を捨てないと認めてもらえない結婚なら、俺はそんな結婚の方を考え直す」
その、健太が美紀さんへ事を話したらしく、礼子さんから私へ直接連絡が来ることはなくなった。
そして、結婚式当を迎えた。
私はフォーマルなワンピースへ着替え、には顔わせのと同じ、母の形見のスカーフを巻いた。
鏡ので何度も角度を確認していると、父の腕計をつけた健太が部の入にった。
「お兄ちゃん、これ変じゃない?」
「いいじゃん。似ってる」
兄はスカーフを見て、しだけ寂しそうに笑った。
「彩佳、ありがとうな」
「何が?」
「そうやって母さんの形見を持ってってくれるんだろ。母さんも式に連れてってくれるってことだよな」
私はスカーフに触れた。
「お兄ちゃんだって、お父さんの計してるじゃない。普段つけないくせに」
健太も腕へ目を落とした。
「今ぐらいは2にちゃんと見ててほしいからな」
「そうだね」
私たちは並んでをた。
会は兄がシェフとして勤務しているホテルだった。
到着すると健太は郎控へ向かい、私は美紀さんへ挨拶するため、婦控へを運んだ。
「失礼します」
「あ、彩佳さん。来てくれたのね」
振り返った美紀さんは、真っなウェディングドレスを着ていた。
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私はわず声をげた。
「わあ……美紀さん、綺麗」
「何言ってるの。今は嫁なんだから」
「分かってるけど、改めて見ると全然違う。お姫様みたい」
「やだ、恥ずかしい」
美紀さんは笑いながら頬を押さえた。
私は彼女のでをげた。
「美紀さん、これから兄をよろしくお願いします」
「こちらこそ」
美紀さんもをげた。
「これから族の員として、よろしくお願いします」
その言葉が嬉しかった。
すると美紀さんはし真剣な表になった。
「そういえば、今ちゃんと謝ろうとってたの」
「謝る?」
「母のこと」
私はすぐに理解した。
「族の縁を切れなんて、本当にひどいこと言ってごめんね。健太さんから聞いて、すぐ母を叱ったの。事な妹に向かって何てこと言うのって」
「事な妹……」
「そうよ」
美紀さんは当然のことのように言った。
「彩佳さんは、もう私にとっても事な妹なの。だから族の縁を切るなんて絶対言わないで」
胸の奥が温かくなった。
「ありがとう、美紀さん」
「母にも謝らせようとったんだけど、今お洗いにってるみたい」
「いいよ。美紀さんがそうってくれているだけで分」
美紀さんは頷いた、急にいたずらっぽい笑顔を見せた。
「じゃあ今の披宴、楽しみにしててね」
「何かあるの?」
「招待客に向けて、ちょっとしたサプライズを用してるの」
「サプライズ?」
「これから族の絆をめていくためにも事なこと。内容は秘密」
私は首を傾げたが、美紀さんはそれ以教えてくれなかった。