"3年眠った財閥社長を叩き起こした3歳の道士" 第4話
の神託と消えた刀
翌朝、夜けとともに陸の本邸に鳴が響き渡った。
「変です! お嬢様のお姿が見当たりません!」
奥様が卒倒しかけ、敷の使用や護が庭園を探し回る、晏蕭の部からは、あの折れた「青龍偃刀」の先端部分が消え失せていた。
その頃、内を流れる運にかかる古い「」のたもとでは、異様な景が広がっていた。
畳のにさな呂敷を広げ、のてっぺんにお団子を作った兮兮が、ちょこんと正座している。お団子には、折れた青龍偃刀の片が簪(かんざし)代わりに突き刺さっていた。傍らには、段ボールの切れ端に力い墨文字でこうかれている。
『お気持ちで占うよ。字をいてくれたら結果を教えてあげる。よく当たるよ』
朝の通勤客や観客が、物珍しそうにを止める。
「あら、い! お形さんみたいなおチビちゃん!」
派なワンピースを着てブランドバッグを提げた若い女が、面半分でしゃがみ込んだ。
「ねえ坊や、これいくらなの?」
「お気持ちでいいよ。お姉さんがケチじゃないならね」
「まあ、の減らない子ね。じゃあ、ここに文字けばいいのね? お姉さん、もうすぐ芸能界でブレイクしてお持ちになれるかしら?」
女は指先で、面の砂のに『』という文字をいた。
兮兮はその文字をじっと見つめ、さく首を傾げた。
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「ブレイクするかはらないけど……騒ぎにはなるね。度だけ」
「本当!? やっぱり私、スターになれる素質があるのね!」
「でも、刑務所きには気をつけてね。おも全部なくなっちゃうよ」
女の笑顔が凍りついた。「な、なんですって!?」
「おばさん、稼いじゃいけない汚いおを稼いでるでしょ? 悪いことをしたら必ずお様からバチが当たるんだよ。あの、政治のおじさんに裏のおを運んでるだよ」
「で、デタラメ言わないでよ! おばさんって呼ばないで!」
女は顔を真っ青にして、逃げるように混みの奥へ消えていった。周囲の野次馬からどよめきが起こる。
「おいおい、嬢ちゃん、すげえな! 俺の運も見てくれよ!」
次にみてきたのは、くたびれた作業着を着た男だった。
兮兮は男の顔をじっと観察し、差し指をてた。
「おじさん、おのことは回し。今すぐ病院にって腎臓を診てもらって」
男が息を呑んだ。「えっ……な、なんで分かるんだ? ここ数、腰の奥がズキズキ痛くて……」
「遅れになるにってね。くしないと倒れちゃうよ」
「あ、ありがとう、さな先……!」
瞬くに噂が広がり、のたもとはさな才士の神託を求める蛇の列で混乱となった。
そこへ、スキール音を響かせて台の級セダンが滑り込んできた。
りてきたのは、陸の男であり、極度の潔癖症でられるエリート・陸晏(ルー・イエンシェン)だった。
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「兮兮! こんなところで何をしている!」
混みをかき分け、晏が駆け寄る。兮兮はきな目を見いた。
「あ、叔父ちゃん! どうしてこんなに遅かったの? がいっぱいで、兮兮もうお腹ペコペコだよ!」
「お……こんな混みで怪でもしたらどうするんだ!」
晏は今ろしたばかりの真っな特注シャツが汚れるのも構わず、兮兮の呂敷と折れた刀をかき集め、さな体を軽々と抱きげた。
「帰るぞ! ばあちゃんが配で血圧ががってるんだ!」
「待って、まだ台の片付けが……叔父ちゃん、シャツ汚れちゃうよ?」
「いい! おのためなら潔癖症なんぞ引っ込めてやる!」
抱きげられた兮兮は、誇らしげに胸元のポケットを叩いた。
「見て! 今これだけ稼いだの! これでひいおばあちゃんに甘いお菓子を買って帰るんだもん!」
その無邪気で誇らしげな笑顔に、徹な陸の男たちは、また完全に骨抜きにされたのだった。