"50人ドタキャンで廃業寸前、そこへ現れた意外な客" 第10話
査問のリングサイド
翌朝午。港区の層ビルにある『プロモ・エンターテインメント』の役員フロア。
昨夜、もできずに目のに濃い隈を作った真治は、役員会議のな革張りの子のに直でたされていた。
部の最奥には、社、専務、そして神奈総括本部をはじめとする全役員がずらりと並んでいた。全員の顔には、会社始まって以来の危に対する底れぬりと緊迫が張り付いていた。
「……真治係」
社のく沈んだ声が響いた。
「昨夜、おが『鉄』へ向いた件について、先ほどプロレスの神会から直々に連絡が入った」
真治の臓が、破裂しそうなほど激しくねがった。
「か、神会から……! 社、俺はちゃんとにって、テツと話しいを——」
「黙れ、馬鹿者がッ!!」
神奈本部がちがり、元の皿を机に叩きつけた。
「話しいだと!? テツ君のので、何も並んでいる般のお客様を鳴り散らし、挙げ句の果てに『予約してやるから添えしろ』と尊な取引を持ちかけて払いされたそうだな! その醜態の部始終が、居わせた客によって画で撮され、すでにSNSで数万回再されているぞ!」
「え……ど、画……!?」
真治の界がグラリと回った。
専務が元のタブレットを操作し、プロジェクターの画面に画を映しした。
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そこには、簾ので偉そうに帳を振りかざし、「ちもちも銭を稼ぐより俺の団体予約の方が得だろ」と放言する真治の姿が、鮮な音声とともに記録されていた。コメント欄には『最の元同僚』『こんな奴がいる会社とは取引したくない』『プロモ・エンターテインメントの社員か、終わってるな』という無数の痛烈な批判が嵐のようにき込まれていた。
「が社の社会信用は、おの連の愚によって完全にに堕ちた」
社は酷な目で類をめくった。
「プロレスからは、武館会を含む契約の完全破棄、および契約履に伴う違約億千万円の請求通が届いた。それだけではない。プロレス界、格闘技界、さらには音楽フェスの主催者に至るまで、業界内のあらゆる取引先から『御社のコンプライアンス体制を疑わざるを得ない』として、契約の保留や見直しの連絡が殺到している!」
「い、億千万……!?」
真治の膝が完全に砕け、絨毯のに両をついた。
「社、待ってください! 俺は……俺はただ、あいつをちょっとやかしてやろうとっただけで……! こんな事になるなんてっていなかったんです!」
「『ちょっとやかした』だと?」
神奈本部が、軽蔑に満ちた目を向けた。
「おがやかした相は、父親の病気との続を背負って、必に汗を流していたのだ。
そのの活と尊厳を踏みにじり、己のちっぽけな優越を満たすために分の材をゴミ箱に放り込もうとした。……そんな非を、が社に置いておくわけにはいかない」
社がちがり、枚の辞令を真治のに突き落とした。
「本付で、貴様を懲戒解雇処分とする。退職は全額支。さらに、会社が被った巨額の損害について、法務部を通じて個賠償請求の訴訟を直ちに提起する。……警備員、この男をつまみせ」
「しゃ、社! 本部! 頼みます、許してください! も買ったばかりなんです! ローンもあるんです!」
真治の惨めな絶叫は、駆けつけた名の屈な警備員によって両脇を抱えられ、い防音扉の向こうへと消しられていった。