"葬儀3日後、姑に追放された私に亡き夫からの連絡" 第19話
古いの売却と、しい鍵
の旬。 れの澄み切った空の、私たちは暮らしたあの軒のにっていた。 庭の枯も、な扉も、かつては私を息苦しく縛り付ける檻のように見えていたが、今はただの古びたとコンクリートの塊にしか見えなかった。
のの具や荷物は、専の業者によってすべて運びされていた。 数枝の私物は、弁護士を通じて指定された倉庫へと送られ、度と私たちの活空に混ざることはない。 産業者の営業マンが、契約類のファイルを抱えて笑顔で礼した。 「佐藤様、売却の決済続き、無事に完いたしました。が良い物件ですので、けにはしい分譲宅として解体事に入ります」
「ありがとうございました」 直が鍵を営業マンに渡した。 の呪縛が、カチャリというさな音とともに、完全に解き放たれた瞬だった。
私たちはそので、しく借りた駅の賃貸マンションへと向かった。 階の角部、つの部にたっぷりと向きの陽がり注ぐ、3LDKのるいまい。 リビングに入ると、真しいフローリングのに、引っ越しの段ボール箱がいくつも並んでいた。
「わあ……! るい!」 咲が靴を脱ぎ捨ててリビングへ駆け込み、ベランダの窓をけた。
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よいのが吹き抜け、カーテンがふわりと揺れる。 「お母さん、私の部、当たりがすごくいいよ! 本棚、窓のすぐ横に置いてもいい?」 「ええ、もちろんよ。咲の好きなようにレイアウトしなさい」
直は松葉杖をつきながら、キッチンのカウンターに寄りかかり、私を優しく見つめた。 の包帯はすでにれ、額にはまだい傷痕が残っているものの、その表にはかつての優柔断なは微もなかった。 「美。……本当に、ここまで連れてきてくれてありがとう」
「お礼を言うのは私の方よ」 私はマグカップに淹れた温かい緑茶を直に渡した。 「あなたが自分のでちがって、お義母さんと戦ってくれたから、私たちは族に戻れたのよ」
直はお茶をすすり、静かに頷いた。 「俺はこれまで、親孝という言葉を履き違えていた。族を守るっていうのは、波をてないことじゃない。理尽な悪に対して、体を張って『それは違う』と言い切ることだったんだな」
ベランダから、咲のるい笑い声が聞こえてくる。 あの砂りのの夜、絶望の底で凍えていた私たちの元に、今、温かく確かな未来の鍵が握られていた。