"義母に逆らった妻を閉じ込めた夫が、翌朝失ったもの" 第6話
自分たちの勝な横領計画に邪魔てする妻を屈させ、従させるための、卑劣な暴力使だったのだ。
菜緒はちがり、駅の改札へと向かった。
向かうべき所は決まっていた。自分の切なを、法な侵入者たちのから物理に奪還しなければならなかった。
午2過ぎ、菜緒は真紀に連絡を入れて流し、自の所するワンルームマンションのにっていた。
築15、ターミナル駅から徒歩8分の閑静な宅に位置するその物件は、オートロック完備の清潔な観を保っていた。エントランスの集ポストを確認すると、部番号のプレートに勝な表札は掲げられていなかったが、ダイヤル錠の隙からなチラシが何枚か溢れていた。
エレベーターで3階へがり、自のドアノブにをかける。施錠されていた。
菜緒は元の本鍵をシリンダーに差し込み、へ回した。カチャリと気よい属音が響き、ドアが内側へとく。
内へを踏み入れた瞬、菜緒と真紀は絶句した。
「……何よ、これ」
真紀がい声で呻いた。
6畳のフローリングの部には、まだ直夫婦の本格な具こそ運び込まれていなかったが、部の隅には「オオツキ」と油性ペンでかれた段ボール箱が5箱積みげられ、バルコニーの物干し竿には見覚えのない男物の物のウィンドブレーカーが掛けられていた。
広告
キッチンのシンクには、み干された缶コーヒーの空き缶が数本転がり、備え付けのさな蔵庫をけると、賞期限切れのペットボトル茶とスナック菓子のべ残しが無造作に押し込まれていた。
義母の久美子か、あるいは鍵を又貸しされた直夫婦が、すでにこの部を私な物置兼たまりとして利用し始めていたかぬ証拠だった。
菜緒はバッグからスマートフォンを取りし、内の状況、段ボールの宛名、キッチンのゴミ、ベランダの洗濯物に至るまで、付と刻が記録されるカメラアプリですべて撮した。
「菜緒、どうするの? 今すぐ警察を呼んで法侵入で突きす?」
真紀の問いに、菜緒は徹に首を横に振った。
「ううん。鍵を渡してしまっていた以、警察は民事の親族トラブルとして処理する能性がいわ。それより、今この瞬に物理に締めす」
菜緒はそので隣の鍵交換専業者へ話をかけた。
「マンションのオーナー本です。防犯の理由により、玄関のシリンダーを即で最のディンプルキーに交換したいのですが、今から対応能でしょうか」
所者本であることを確認するための登記識別報通の写しと免許証のデータをメールで送信し、至急の張事を配した。
作業員が到着するまでの40分、菜緒と真紀は内の段ボール箱と私物をすべてバルコニーから引きげ、玄関のの共用廊へはさずに、内の玄関に然とまとめげた。
広告
の私物を勝に破棄すれば器物損壊を問われるリスクがある。段ボールのをガムテープで封印し、『直様・久美子様のお荷物』といた貼りを添えた。
午3半、到着した鍵業者の作業員によって、古いシリンダーが際よく取りされ、ピッキング耐性のい真しいシルバーのシリンダーが取り付けられた。
「お客様、こちらがしい本鍵3本になります。これまでの古い鍵では、切解錠できませんのでご確認ください」
作業員から渡されたたい鍵の触を、菜緒は掌のでしっかりと確かめた。
事費用と緊急張費用の計4万4000円をそのでクレジットカードで決済し、領収の宛名を『菜緒』で切ってもらう。
作業員を見送った、菜緒はしい鍵で度施錠し、側からガチャリとけ直してみた。何者にも侵されない、自分の権利が正当に使された瞬だった。
菜緒は施錠したドアので、スマートフォンのメッセージをいた。
送信先は、浩司と久美子の両名を含めたグループトーク。
『私の所するマンションに無断で運び込まれていた段ボール等の私物について確認いたしました。本、防犯の緊急措置として玄関ドアのシリンダーを全面交換いたしましたので、以の鍵では入できません。